2010年、ルノー・日産アライアンスとダイムラーが戦略的提携《写真提供 日産自動車》

日産自動車は5日、同社が保有する全てのダイムラー株式を売却すると発表した。日産はダイムラーの株式資本の1.54%に相当する1644万8378株を保有しており、これらを1株当たり69.85ユーロ、売却総額約11億4900万ユーロ=約1500億円で機関投資家に対して売却する。

日産は、株式売却による取得資金を、電動化の促進に向けた投資など、事業競争力を強化するための原資として活用していく予定だ。

また日産によると、株式売却後も日産とダイムラーとの事業上のパートナーシップに変更はなく、この売却による影響はないとする。両社は複数の分野での協業をこれまで通り継続していくという。

ルノー・日産アライアンスとダイムラーは2010年に、戦略的提携を結んだ。ルノー・日産アライアンスがダイムラー株を3.1%、ダイムラーがルノー株および日産株を各3.1%保有することとした。その後、ダイムラーの『スマート』シリーズとルノー『トゥインゴ』がプラットフォームを共有するなどの成果があった。

しかしルノーは日産より先、2021年3月に、保有する全ダイムラー株を11億4300万ユーロ(約1500億円)で売却している。ルノーも、ルノーとダイムラーとの事業上のパートナーシップに変更はなく、この売却による影響はないとしている。

2015年、メキシコ、アグアスカリエンテス工場の起工式《photo by Daimler》