コンチネンタルが開発中のワイヤレス充電《photo by Continental》

自動車産業の継続的な成長にともない、充電装置の市場は過去数十年にわたって大きく成長した。環境への関心の高まりにより、電気自動車の市場も活性化しつつある。そしてこれは、電気自動車向けワイヤレス充電器市場の急速な拡大につながる。

市場は2030年までに3億3300万ドル規模に成長する。2020年からの年平均成長率は41.3%という数字になる……。Kenneth Researchは調査レポート『世界のワイヤレス電気自動車充電市場:世界的な需要の分析及び機会展望2030年』を4月29日に発刊した。

レポートには、企業概要、製品種類、販売量、市場規模、メーカ概要、市場シェアなどが含まれる。また、業界の成長要因、制約、需要と供給のリスク、市場の魅力、前年同期との比較、市場シェアの比較など、いくつかの重要な市場分析パラメーターも含まれる。

レポートによると、電気自動車向けワイヤレス充電器市場の成長要因として、 電気乗用車の生産と採用の増加、スマートシティテクノロジーへの投資の増加、当局が提供する金銭的インセンティブなどがある。CO2排出量を削減するために、世界中で電気自動車の生産と需要が増加している。

いっぽうで電気自動車の充電システムの設置に関連する高いコストが、市場の成長を制限すると予想される。レポートでは、ワイヤレス充電技術の採用の増加が、新たな成長の機会になると予想している。

市場を地域別に見ると、ヨーロッパが予測期間中に市場のトップシェアを占める、とレポートは予測する。すでに開発されたインフラストラクチャを応用して、この地域にワイヤレス充電インフラストラクチャを組み込むことができるという。さらにボッシュ、コンチネンタル、ヘラーなどの主要企業もこの地域にあり、世界市場の成長を加速させると予想される。

レポートによると、世界のワイヤレス電気自動車充電市場のリーダーはコンチネンタル、エリックス・ワイヤレス、エヴァトラン、ヘラー、ヒーヴォー、モジョ・モビリティ、パワーマット・テクノロジーズ、クアルコム、ボッシュ、テキサス・インスツルメンツ、東芝、トヨタ自動車、ワイトリシティ、ZTEなど。

電気自動車向けワイヤレス充電市場《画像提供 Kenneth Research》