1GD-FTV型ディーゼルエンジン《写真提供 豊田自動織機》

豊田自動織機は4月15日、国土交通省が公募する「マスプロダクツ型排水ポンプの開発・導入・活用に関するプロジェクト」に、エンジン製造者として選定されたと発表した。

本プロジェクトは、河川排水ポンプの駆動にて、従来の専用大型ディーゼルエンジンに変え、量産車両用ディーゼルエンジンを複数台使用する新システムの実証を目指すもの。今回、豊田自動織機がトヨタ『ランドクルーザープラド』や『ハイエース』などに向け、累計120万台超の生産実績を持つ1GD-FTV型ディーゼルエンジンが採用された。

洪水時に支川から本川に水を流す河川排水ポンプ設備は、設置後40年を経過したものが急増しており、老朽化設備の計画的な更新が重要課題の一つとなっている。また近年、激甚化・頻発化する水害により排水施設の新設、増設の要望も高まっている。

こうした中、本プロジェクトでは、信頼性が高く、調達が容易でメンテナンス性も高い量産車両用ディーゼルエンジンを河川排水ポンプに適用することで、設備更新および維持管理の効率化と低コスト化を目指す。

豊田自動織機を含め、今回選定されたポンプメーカーおよびエンジンメーカーの5社が連携して新システムの開発に取り組み、2022年1月から2022年3月まで実証試験を行う計画だ。