東洋紡は東京ビッグサイトで開催中のオートモーティブワールド2021に、高剛性、放熱、難燃などの機能性を持たせたエンジニアリングプラスチック製品群を出展している。このうちクルマの軽量化に貢献する素材として提案しているのがプレス成型用の高剛性樹脂材料だ。
東洋紡独自のスタンパブルシートで、PP(ポリプレプレン)やPA(ポリアミド)のベース樹脂に強化材となるGF(ガラス繊維)もしくはCF(炭素繊維)を高充填することで、高剛性で高強度、耐衝撃性にも優れているという。
東洋紡の宮地英孝マネジャーは「スタンパブルシートは他社にもあるが、40〜50%の高い繊維含有率量ながら、繊維がリブの先端まで流れるうえ、35mmまでの長繊維が使えるので、薄肉で高強度というのが特徴」と話す。
東洋紡では、このスタンパブルシートをバッテリーケースを始めとする金属を使うケースなどの代替素材として提案することで、クルマの軽量化に貢献したいとしている。なかでも航続距離を延ばすためにもさらなる軽量化が求められている電気自動車などの電動車両向け部品の素材への採用拡大を想定しているという。政府が打ち出した2030年代半ばまでにすべての新車販売を電動車両とする方針もフォローの風となりそうだ。
東洋紡ブースではスタンパブルシートを始めとするエンジニアリングプラスチック製品群に加えて、快適空間と軽量化を両立する次世代自動車シートを2020年秋開催の名古屋オートモーティブワールドに引き続き展示している。
クルマの軽量化に貢献するプレス成型用高剛性樹脂材料、東洋紡が提案…オートモーティブワールド2021
2021年01月21日(木) 10時34分
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