NIO ET7《photo by NIO》

中国のEVメーカーのNIO(ニーオ)は1月9日、中国で開催した「NIO Day 2021」において、新型EVセダンの『ET7』 を初公開した。

NIOは、上海市に本拠を置く新興EVメーカーだ。中国のIT巨大企業であるテンセントが出資しており、「中国版テスラ」と称されることもある。

2017年5月には、EVスーパーカーNIO『EP9』がドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおいてタイムアタックを行い、ランボルギーニ『ウラカン』の高性能モデル「ペルフォマンテ」の6分52秒01を上回る、6分45秒900で駆け抜けた。

◆クアルコムの第3世代自動車向けコックピット

NIOは1月9日、NIO Day 2021において、新型EVセダンのET7を初公開した。ET7は、ニーオのフラッグシップセダンになる。

ボディサイズは、全長5098mm、全幅1987mm、全高1505mm、ホイールベース3060mm。フロントには、デュアルビームLEDヘッドライトと、ダブルダッシュデイタイムランニングライトが装備された。リアには、ボディ幅いっぱいに光るテールライトを採用していう。

インテリアは、第2のリビングルームがコンセプトだ。洗練されて居心地の良い移動リビングスペースを提案する。フレームレスウィンドウとソフトクローズドアを標準装備した。環境に配慮した素材「Karuun」を、市販車として初めて採用する。フロントとリアのヒーター付きベンチレーテッドシートには、マッサージ機能も装備された。

NIOの第2世代デジタルコックピットも導入する。クアルコムの第3世代自動車向けコックピットプラットフォーム「Snapdragon」を搭載し、モバイル接続や通信機能を強化している。新開発の12.8インチ「AMOLED」センターディスプレイは、解像度とコントラストを追求した。世界初の車載AIシステムの「NOMI」の最新版も採用する。23個のスピーカーと100Wの合計出力を備えた「7.1.4イマーシブサウンドシステム」は、全車に標準装備されている。

◆最大出力652hpで0〜100km/h加速3.9秒

フロントに最大出力245hpのモーター、リアに最大出力408hpのモーターを搭載する。システム全体で、最大出力652hpで、最大トルク86.6kgmを引き出す。強力なEVパワートレインの効果で、 ET7は0〜100km/h加速3.9秒の性能を発揮する。

100km/hからの制動距離は33.5m。抗力係数0.23のエアロダイナミクス性能と炭化ケイ素パワーモジュールを備えた第2世代の高効率パワートレインにより、車両のエネルギー効率を追求している。

ベースグレードには、蓄電容量70kWhのバッテリーを搭載する。1回の充電での航続は、500km以上(NEDC:新欧州サイクル)とした。蓄電容量100kWhバッテリー搭載車の場合、航続は700km以上。150kWhバッテリーと組み合わせると、ET7の航続は1000km以上に到達する。

◆最新の自動運転テクノロジーを採用

「NIO Aquila SuperSensing」や「NIO Adam Super Computing」など、NIOの最新の自動運転テクノロジー「NAD」を採用する。NADは、A地点からB地点まで、安全でリラックスした自動運転を可能にし、高速道路、都市、駐車場からバッテリー交換まで、日常ユースに対応するという。

NIOはET7に、知覚アルゴリズム、ローカリゼーション、制御戦略、プラットフォームソフトウェアなど、NADのフルスタック自動運転機能を搭載した。 NIO Aquila Super Sensingは、8メガピクセルの高解像度カメラ11台、超長距離高解像度LiDAR 1基、ミリ波レーダー5基、超音波センサー12基、高精度測位ユニット2基、「V2X」を含む33台の高性能センシングユニットを備えている。 NIO Adam Super Computingは、1秒あたり8ギガバイトのデータを生成できるという。

中国と欧州のNCAPにおいて、最高の5つ星の安全基準を満たすように設計されている。超高強度鋼とアルミのハイブリッドボディにより、高いねじり剛性を追求した。スマートエアサスペンションと連続減衰制御は、全車に標準装備されている。高解像度マップと高精度センサーをベースにした4Dダイナミックコントロールは、路面の凹凸を検出し、サスペンションをアクティブに調整して、より快適な乗り心地を可能にする、としている。

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