プロジェクションアッセンブリーシステム運用現場《画像提供 沖電気工業》

OKIは8月25日、映像とカメラにより生産現場の作業ミスゼロ化を支援する「プロジェクションアッセンブリーシステム」をジヤトコへ納入したと発表した。

ジヤトコは、自動車用オートマチックトランスミッションの専門メーカーとして、幅広い商品群をグローバルに展開している。しかし、品質検査工程は複雑な手順で行っており、作業そのものや、現場熟練作業員による新たな作業者への教育の負担軽減が課題となっていた。

プロジェクションアッセンブリーシステムは、プロジェクターによる的確な作業指示を行うとともに、作業実績をデジタル化。取り出すべき部品の指示、指示書の表示などの作業誘導を行うことで、作業の早期習熟と組立ミスのゼロ化を実現する。また作業実績データの可視化により「作業時間のばらつき具合」や「作業における問題個所」を特定でき、作業内容の分析・改善を支援する。

ジヤトコは課題決のため、2019年11月にプロジェクションアッセンブリーシステムを富士第一地区工場に試験的に導入。評価検証の結果、品質検査工程における標準作業遵守、不具合発生時の早期改善などによる品質の安定と向上、さらには熟練作業者に負担をかけずに新人作業者の習熟期間を短縮することが期待できると判断。1日あたりの工数を約3%減(約30分/日)することが見込まれたため、富士第一地区工場における本格運用を決定した。

OKIは引き続き、同様の課題を抱える製造現場へのプロジェクションアッセンブリーシステムの納入を目指し、製造現場のデジタル化による可視化・データの活用を通じて現場力強化を支援する。