アウディが活用している自律飛行型ドローン《photo by Audi》

アウディ(Audi)は7月28日、ドイツ・ネッカーズルム工場において、生産された車両の位置を特定するために、自律飛行型ドローンを活用していると発表した。

このドローンは、GPSとRFID(無線ID)テクノロジーを使用して、すべての車両の正確な位置を特定して保存する。これにより、アウディの従業員は、新車の完成からディーラーへの配車までに必要な手順を、効率的に計画することができるという。

RFIDチップと、アウディ各車の車両識別番号を利用して、特別に開発された6つのプロペラを備えたドローンは、高度およそ10mで飛行し、駐車されている車両の正確な位置を特定する。ドローンはRFIDリーダーを使用して、飛行しながらすべての車両のデータを読み取り、GPS位置情報を保存する。データはWi-Fi経由でデータベースに自動的に送信され、その結果を従業員はデジタルマップで見ることができる。

ドローンは完全に自律的に離陸し、着陸する。アウディの従業員は、パソコンやタブレット端末からドローンを監視する。緊急事態が発生した場合には、遠隔でドローンを操作することができる。

飛行の前に、ドローンは工場敷地内の気象条件を自動的に受け取る。風が強すぎたり、雨量が多すぎたりすると、ドローンは離陸しない。さらに、ソフトウェアは飛行の前にドローンのバッテリーレベルとバッテリー温度をチェックする。

パイロットプロジェクトは現在、シリーズテストに移行している。将来的には、他のアウディの工場にも、このプロジェクトの拡大展開を想定している。

アウディが活用している自律飛行型ドローン《photo by Audi》