横浜ゴムは5月22日、2020年1〜3月期(第1四半期)の連結決算を発表、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大の影響で、最終損益は3億円の赤字。第1四半期としては2010年(4〜6月)以来、10年ぶりの最終転落となった。
タイヤ事業は売上収益は前期を下回り、事業利益は販売数量の減少に加えて、生産量減少に伴う製造原価の悪化および北米におけるリコールに関連した在庫整理費用を計上したことなどにより減益となった。
新車用タイヤは、国内では新型コロナウイルス感染症の影響による需要減少から販売が低調だったほか、海外でも各国で自動車メーカーの工場が操業停止になるなど生産調整が発生しており、国内、海外ともに売上収益は前期を下回った。
市販用タイヤは、国内では年初の暖冬の影響により冬用タイヤの販売が低調だったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響による消費活動の停滞から需要が減少したほか、海外でも総じて販売が鈍化しており、市販用タイヤ全体として売上収益は前期を下回った。
新型コロナウイルス感染症拡大は、マルチプルビジネス(ハマタイト・工業資材・ホース配管)やATG(農業機械用・産業車両用タイヤなど)、その他の事業にも大きく影響。いずれも売上収益、事業利益ともに前期を下回った。
これらの結果、全体の売上収益は前年同期比13.6%減の1291億円、事業利益は同68.8%減の18億円、営業利益は同90.4%減の12億円、四半期損失は3億円(前年同期は91億円の黒字)となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、事業環境に多大な変化が生じていることから2月に公表した業績予想は一旦取り下げ、未定とした。
横浜ゴム、新型コロナによる需要減で10年ぶりの赤字転落 2020年1-3月期決算
2020年05月22日(金) 17時30分
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