FCAのイタリア・トリノ・ミラフィオリ工場でのV2Gプロジェクト完成予想イメージ。最大700台のEVを相互接続する《photo by FCA》

FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は5月20日、イタリア・トリノのミラフィオリ工場において、「Vehicle-to-Grid(V2G)」プロジェクトを開始したと発表した。

このプロジェクトが完成すると、自動車メーカーの工場としては、世界最大規模の取り組みになるという。

このプロジェクトは、FCAのEVと電力網の間で、双方向の電力供給を行うことを目指している。プロジェクトではEVの充電に加えて、バッテリーを使用してグリッドを安定化させるサービスを提供する。EVのバッテリーに蓄えられた電力は、V2Gインフラストラクチャを利用して、必要なときにグリッドに戻すことができる。

プロジェクトの第一段階では、ミラフィオリ工場内に、64台のEVを接続できる32個のV2Gインフラが設置される。この工事は、7月に完成する予定だ。

2021年末までには、インフラを拡張し、最大700台のEVを相互接続できるようにする。これにより、送電ネットワークオペレーターに超高速グリッドサービスを提供できるだけでなく、車両自体を充電することもできるという。

プロジェクトの最終段階では、最大25MWの電力を供給し、世界最大規模のV2G施設になることを目指す、としている。

フィアット 500 新型《photo by Fiat》 フィアット 500 新型《photo by Fiat》 フィアット 500 新型《photo by Fiat》 フィアット 500 新型《photo by Fiat》