カワサキ Z H2(参考画像)《画像 川崎重工業》

川崎重工業は5月12日、2020年3月期(2019年4月〜2020年3月)の連結決算を発表。モーターサイクル&エンジン事業などの不振で、営業利益は前年同期比3.0%減の620億円となった。

売上高は同2.9%増の1兆6413億円。モーターサイクル&エンジン事業、エネルギー・環境プラント事業などが減収となる一方で、航空宇宙システム事業、車両事業などが増収となった。営業利益は航空宇宙システム事業、車両事業の増益はあったものの、モーターサイクル&エンジン事業、精密機械・ロボット事業などが減益となったことで、同3.0%減の620億円。経常利益は営業利益の減益があったものの、民間航空エンジンの運航上の問題に係る負担金の減少などにより、同6.7%増の404億円。純利益は経常利益の増益があったものの、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大の影響を踏まえて繰延税金資産の一部取り崩しを行ったことなどで同32.0%減の186億円となった。

モーターサイクル&エンジン事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響に加え、前期に比べ対ユーロを始めとして為替レートが円高で推移したことなどにより、売上高は同5.6%減の3377億円となった。営業損益は、減収に加え、タイバーツ高による製造コストの増加や四輪車のリコールの影響などにより、前年同期に比べ163億円悪化して19億円の営業赤字となった。

なお新型コロナウイルス感染拡大の影響で、各事業において合理的な業績予想の算出が困難なため、今期の連結業績予想については公表を見送るとしている。