ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》

スウェーデンのハイパーカーメーカー、ケーニグセグはジュネーブモーターショー2019で『ジェスコ』を発表、さらに2020年3月にはバリエーションの「ジェスコ・アブソルート」を発表した。ここでふと疑問に思ったのが“ジェスコ”ではないのではないか、ということ。

「ジェスコ」=Jeskoの車名は創業者でCEOの、クリスティアン・ケーニグセグの父親の名前だ。スウェーデン語でJeskoは“イェスコ”と仮名書きしたほうが正しいのではないか。ジュネーブモーターショー2019の動画を見ると司会者は英語でプレゼンテーションしており、車名は“ジェスコ”、人名は“イェスコ”と使い分けているようだ。

本国広報に問い合わせると「スウェーデン語では“イェスコ”が正確です。しかしスウェーデン語を話さない人は“ジェスコ”と発音することが多いです」と、どっちがどっちとは決定せずに現状追認のようなスタンスだった。

たしかに、すべての国の人がすべての国の言葉に通じていることはありえないので、自国語の発音を強制することは不可能だ。そしてローマ字アルファベット表記の発音が不明な場合は、英語ふうに発音する習慣がある。ランボルギーニ『クンタッチ』が“カウンタック”になったり、F1のアイルトン・セナが“エアトン・センナ”だったりした例がある。


◆量産車最高速をめざすジェスコ・アブソルート登場

ケーニグセグは3月3日、「ジェスコ」のバリエーションとして「ジェスコ・アブソルート」を発表した。ジェスコがサーキットでの性能を追求したのに対し、ジェスコ・アブソルートは最高速を追求した。

ジェスコ・アブソルートのデザインは、空気抵抗を低減し、同時に高速走行での安定性を主眼にリファインされた。Cdは0.278、前方投影面積は1.88平方メートル、この車体に1600bhp・5リットルV8エンジンを載せる。ダウンフォースは250km/h走行時に40kg、最大で50kgだ。ジェスコのCdは0.28、ダウンフォースは250km/h走行時に800kg、最大で1400kgだから、両車のコンセプトの違いがわかる。

ジェスコ・アブソルートの最高速については、ケーニグセグによると「Time will tell.」、まだこれからの計測のようだが、量産車最速をめざす、としている。

なお車体デザイン変更とサスペンションの変更により、フロントのラゲッジルームが拡大し、着脱式ルーフを格納できるようになったのは副次的な効果だ。「よりストリート向け」だそうだ。

ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート《photo by Koenigsegg》 ジェスコ・アブソルート(向かって左)とジェスコ《photo by Koenigsegg》 ジェスコ・アブソルート(向かって左)とジェスコ《photo by Koenigsegg》 ジェスコ・アブソルート(向かって左)とジェスコ《photo by Koenigsegg》 ジェスコ・アブソルート(向かって左)とジェスコ《photo by Koenigsegg》 ジェスコ・アブソルート(向かって右)とジェスコ《photo by Koenigsegg》