(イメージ)《写真AC》

J.D.パワージャパンは3月17日、2020年日本カーシェアリングサービス顧客満足度調査の結果を発表。オリックスカーシェアが4年連続で総合1位を獲得した。

調査は、直近半年以内にカーシェアリングサービスを利用した18〜64歳男女個人を対象に2020年1月、インターネットアンケートにて実施し、3601人から得た回答をまとめたもの。今年で4回目の実施となる。

顧客満足度の測定にあたっては5つのファクター(領域)を設定し、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアを算出(1000ポイント満点)。各ファクターの総合満足度への影響力は、「各種料金」(33%)、「サービスメニュー」(21%)、「車両」(20%)、「予約(ウェブページ/モバイルアプリ)」(20%)、「コールセンター」(7%)となっている。

カーシェアリングサービスの顧客満足度は、対象とした3社のサービス中、オリックスカーシェアが4年連続で総合満足度1位(684ポイント)を獲得。「各種料金」、「予約」、「車両」、「サービスメニュー」の4ファクターで最高評価を得た。総合満足度2位はタイムズカープラス(675ポイント)、カレコ・カーシェアリングクラブ(647ポイント)で3位。昨年調査と同順位となった。

また今回は、カーシェア利用者の今後5年先におけるクルマの所有意向も調査。その結果、「所有したい」が46%、「リース/サブスクリプションで保有したい」が17%で、合計63%となった。一方、クルマは持たずにカーシェアを利用できればよいという利用者は27%。そのうち30〜40代が6割を占めており、単身や2人世帯のみならず、子どもがいるような2世代以上同居世帯が半数を占めている。

しかし、現状のカーシェアに対する満足度は決して高くはない。特に「会員向け特典」に対する満足度の低さが顕著となっており、カーシェアに対する今後の期待としても、利用時に貯まるポイントの交換先拡充が多く挙がっている。また、カーステーションの増加・エリアの拡充を期待する意向も強い。本調査では徒歩5分圏内のステーション利用者が約半数を占めているが、5分を超えるような立地のステーション利用者は、満足度が平均以下となる傾向も見られている。

カーシェアがマイカー保有の代替となり永続的に使われていくためには、カーステーション数の増加といった日々の生活でさらに身近で使いやすくなる施策がまずは求められる。加えて、ポイントを貯めるといったことが消費者にとってより日常的になってきている昨今、使い続けることで、より付加価値を得られるようなポイントプログラム等の拡充も考えていく必要がある。

2020年日本カーシェアリングサービス顧客満足度ランキング《画像:J.D.パワージャパン》