オペル 日本市場参入 発表会《撮影 小松哲也》

独オペルオートモビルは2月18日、2021年に日本市場へ再参入すると発表した。オペルのミヒャエル・ローシェラーCEO(最高経営責任者)は同日、都内で会見し「日本へのカムバックは輸出強化に重要なステップ」とした上で、「今回は撤退することはない」と強調した。

ローシェラーCEOは会見で「2021年後半から日本でのオペル車の販売を再開する」と述べた。「オペルが日本から去ったのは2006年。ただ当時の状況は今と全く違っている。オペルは現在、グループPSAに属している。日本市場から去ったことで販売会社やお客様を失望させてしまった。ここに私からお詫びを申し上げたい。日本へのカムバックは私たちすべてにとって良いことだと確信している」とも付け加えた。

またローシェラーCEOは再参入する理由について「日本の自動車市場は世界で3番目に大きく、オペルにとっては大きな可能性のある市場だから」と説明、「日本で私どもの優先事項は顧客満足そして収益性。ドイツブランドとして高い期待に応えるだけでなく、皆様の期待以上のものをお届けできるよう、あらゆる努力をしたい」と語った。

オペルは2021年の再参入に際して、まず3モデルの品ぞろえでスタートする。そのラインアップについてローシェラーCEOは「CセグメントSUV『グランドランドX』は最初から日本市場に出す。内燃機関エンジンだけでなくプラグインハイブリッドも出す。この格好良くて先進技術を持つSUVはドイツのアイゼナッハで製造される。このクルマは交通標識認識システム、半自動パーキングアシストなど先進の安全サポートシステムを装備している」と紹介。

さらに「オペルはベストセラーカーも日本で販売する。6世代目を迎えた『コルサ』は1982年以降、1400万台売ってきた。38年前の第1世代から大きな人気を得た。オペル車の販売台数の5台に1台はコルサ。日本でコルサは違う名前で販売する予定。日本のお客様には、このベストセラーカーをガソリンエンジンモデルとバッテリーEVモデルを提供することになっている」と明かした。

残るモデルは多機能ハイルーフステーションワゴンの『コンボライフ』で、「どこまでも実用的で、ファミリーカーとして乗り心地良く、そしてイノベーティブ。5人乗りと7人乗りを設定。また大容量のトランクを備えている。多くの革新技術と安全サポート技術がお客様に好評で、2019年には世界で3万1000台以上を販売している」とのことだ。

一方、販売網に関しては「ここ数か月でオペルは販売網を日本の主要都市で造り上げる」としてうえで、具体的には「東京、横浜、名古屋、大阪、神戸などでパートナーを探していく。この販売網で人口比で輸入車市場の50%をカバーする予定。さらにドイツというルーツを強調するために店舗にはドイツ語の『アウトハウス』という名称を冠する。スタート時から販売店網は拡充していき2023年には人口比で輸入車市場の80%をカバーする」とローシェラーCEOは展望を示した。

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