まちなか自動移動サービス事業構想で運行される車両《画像:ダイハツ工業》

ダイハツは、日本総合研究所が主催する「まちなか自動移動サービス事業構想コンソーシアム」が、12月9日から2020年2月7日まで神戸市で実施するローカルMaaSの実証実験に参画する。

ダイハツは、将来的に「住み続けられるまちづくりや元気あるまちづくり」の実現に貢献する「持続可能なモビリティサービス」が必要と考え、2017年度より日本総研との連携を開始し、2018年度から同コンソーシアムに参画。実証実験の結果から、2019年度は同コンソーシアムが検討する「自治会などとの連携を通じて実現する地域の自助・共助と民間サービスとの組み合わせによる移動サービスのエコシステムづくり」におけるモビリティのあり方について検討するため、引き続き同コンソーシアムの実証実験に参画する。

実証実験では、オンデマンドによる住宅地内限定の近隣移動サービスのほか、会員制ポータルサイトから募った同乗者とタクシーを共同利用する仕組みを組み合わせ、住宅地から離れた病院やショッピングセンター等への移動についても検証。新たな移動サービスの需要・受容性をはじめ、移動サービス以外の収益源のあり方も含め、地域が主体的に運営する「ローカルMaaS」としての事業性と実現可能性を検討する。

ダイハツは、この実証実験に、『アトレーワゴン』をベースとした軽自動車サイズの実験車両を提供する。乗降性などの車両機能改良だけでなく、住民間の交流や商店等の活性化のため、車内広告や地域のコミュニケーションツールとしての活用が可能な車載ディスプレイを新たに設置。また、車載端末より遠隔で車両データや車載カメラの映像データを収集、可視化できる体制を整え、各種データの活用および将来の自動運転を見据えた、遠隔監視システムの運用方法についても検証を行う。

なお実証実験では、自動運転ではなく、交通事業者の運転士による手動運行とする。自動運転車両については、2020年2月以降に計画している技術実証にて、路車間の通信も含めた走行実証を行う予定だ。

車載ディスプレイ《画像:ダイハツ工業》 遠隔監視システムのイメージ《画像:ダイハツ工業》