アストンマーティン AMB 001《photo by Aston Martin》

アストンマーティンは、ミラノモーターサイクルショー2019(EICMA 2019)において、ブランド初の二輪車、『AMB 001』(Aston Martin AMB 001)を初公開した。

◆英国のブラフスーペリアと共同開発

この二輪車は、英国のブラフスーペリアと提携して共同開発されたものだ。ブラフスーペリアは1919年、ジョージ・ブラフ氏が設立した。高性能かつ高品質なブラフスーペリアの二輪車は、「オートバイのロールスロイス」と称されていたが、1940年に二輪車生産から撤退した。

2013年、二輪デザイナーのティエリー・ヘンリエット氏が、ブラフスーペリアを復活させた。ブラフスーペリアの最も有名な二輪車で、映画『アラビアのロレンス』(1962年公開)のモデルになったトーマス・エドワード・ロレンスも所有していた『SS100』を、現代の技術で再現している。

アストンマーティンは、EICMA 2019において、ブラフスーペリアと共同開発されたブランド初の二輪車のAMB 001を初公開した。アストンマーティンによると、AMB 001はサーキット専用モデルとなり、100台を限定生産するという。

◆軽量構造により乾燥重量は180kgに

AMB 001のデザインは、ミッドシップエンジンレイアウトのアストンマーティン車の新シリーズからインスピレーションを得たものだ。スターリンググリーンとライムエッセンスのボディは、アストンマーティンレーシングの伝統的なカラーリング。マットブラック仕上げのホイール、フォーク、ブレーキを採用する。

すべてのコンポーネントは、カーボンファイバー、チタン、ビレットアルミなどの素材を使用して、特別に設計されている。この軽量構造により、乾燥重量は180kgに抑えられた。彫刻的なボディフォームには、アクセントとして、カーボンファイバーのフィンが添えられる。そのデザインは、アストンマーティン車のサイドストレークがモチーフだ。フロントカウルのエアロウィングは、ダウンフォースを発生させるために装着される。

アストンマーティンのハイパーカー『ヴァルキリー』と同様に、アストンマーティンのエンブレムは、レーザーカットされた厚さ9ミクロンのステンレスから作られている。このエンブレムには、ラッカー仕上げが施された。

◆V型2気筒ターボは最大出力180hp

AMB 001には、排気量997ccのV型2気筒ガソリンターボエンジンが搭載される。最大出力は180hpを獲得する。可変ジオメトリーターボは、インタークーラーによって、効率が高められた。低慣性の最新ターボは、ターボラグが少ないのが特長だ。エキゾーストマニホールドは、「インコネル」の超合金とした。

トランスミッションは6速で、「APTC(アドラー・パワー・トルク・クラッチ)」を組み合わせる。ブレーキシステムは、レーシングブレーキのスペシャリストによって開発された。アストンマーティンによると、強力な制動力を発揮するという。リアのスイングアームには、プログレッシブダンピングシステムが組み込まれた。

◆価格は10万8000ユーロ

シートには、ハンドメイドのオックスフォードタンレザーを使用する。このステッチ入りのレザーシートは、ハンドルバーのグリップと共通イメージとした。

AMB 001は、ブラフスーペリアのフランス・トゥールーズ工場において、限定100台をハンドメイドする計画だ。価格は10万8000ユーロ(約1300万円)。2020年第4四半期(10〜12月)から、顧客への納車を開始する予定だ。

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