住友ゴム/ダンロップ(レクサスES)《撮影 高木啓》

住友ゴム工業は2019年1〜9月期(第3四半期累計)の連結決算を発表。国内外でタイヤ販売は好調だったものの、円高やコスト増の影響で、事業利益は前年同期比31.2%減の大幅減益となった。

国内新車用タイヤは、納入車種拡大によるシェアアップや低燃費タイヤを中心とする高付加価値商品の拡販により販売数量が増加し、売上収益は前年同期を上回った。国内市販用タイヤも低燃費タイヤを中心とした高付加価値商品の拡販推進に加えて、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要を取り込むことにより、前年同期を上回った。

海外新車用タイヤは、アジア・大洋州地域では中国の景気減速の影響を受けたが、欧州を中心に「ファルケン」ブランドの販売を順調に伸ばした。米州地域では、北米で4WD・SUV用タイヤ「ワイルドピーク」が好調に推移するなど「ファルケン」ブランドの販売を伸ばした。

この結果、タイヤ事業の売上収益は同2.0%増の5515億5700万円、事業利益は為替のマイナス要素に加えて、固定費、経費の増加等により、同27.8%減の194億5900万円となった。

スポーツ事業などを含めた合計の売上高は同1.2%増の6437億7100万円、事業利益は同31.2%減の238億3300万円、四半期利益は同53.5%減の79億6300万円となった。

通期業績見通しは、足元の需要動向や為替相場などの環境変化を反映して下方修正。売上収益8950億円(前回予想比−250億円)、事業利益500億円(同−60億円)、営業利益490億円(同−50億円)、純利益300億円(同−40億円)とした。