BMW 8シリーズ グランクーペ《撮影 小松哲也》

ビー・エム・ダブリューは10月25日、新型4ドアクーペ『8シリーズ・グランクーペ』を発売した。4.4リットルV型8気筒ガソリン、3リットル直列6気筒ガソリンおよび3リットル直列6気筒ディーゼルの3タイプのエンジンが設定されており、価格は1152万〜1715万円となっている。

ビー・エム・ダブリューの御舘康成プロダクト・マネージャーは同日、都内で開いた発表会で「8シリーズ・グランクーペは、単なる8シリーズの4ドア派生バージョンではない。これは4ドアクーペというカテゴリーに革命を起こすクルマ」と述べた。

その理由を御舘氏は「快適性、使い勝手のために4ドア化をした時に、本来スポーティクーペが持っている美しさ、スポーティな走りの領域において何らかの妥協が生じることが往々にしてある。8シリーズ グランクーペは、スタイリングと走りに関する妥協を一切せず、BMWの革新的なテクノロジーによってより高い商品価値に昇華している」と説明した。

8シリーズ・グランクーペは、クーペモデルに対してホイールベースを20cm、リアトレッドおよび全幅とも3cm広げている。御舘氏は「ただボディを伸ばしたのではなく、リアサスペンションも専用に起こしている。これがスタイリング、走りに対するBMWのこだわり」と御舘氏は強調する。

こだわりを実現させるための技術について御舘氏は「ホイールベースのセンターには軽量で非常に剛性の高いカーボントンネルを使っている。これにより長いホイールベースを実現するとともに、ダイナミックな走行をした時のボディの曲げ剛性を高めている」と解説。

さらに「アルミニウム、樹脂を使った非常に軽量なボディ構造によって、この大柄なクーペを1900kgを切る重量に仕上げている。一方で、リアクォーターパネルはあえて造形性に優れた深絞鋼板を使い、軽量化と美しいスタイリングを両立している」とも。

また御舘氏は「8シリーズ・グランクーペは非常に美しいスタイリングを、通常のハッチバックではなくノッチバックで実現している」と指摘する。

「多くの競合モデルは4ドア化にあたり、ハッチバックスタイルにしている。ただそれをしてしまうと、どうしてもリアのスタイルが凡庸になり、非常に丸い印象がでる。しかし、8シリーズ グランクーペはBMWのボディ成型技術によって、リア空間からリアフェンダーにかけて非常に官能的で絞り込まれた美しいスタイリングに仕上げた」というわけだ。

加えて「ノッチバックにするメリットはもうひとつある。独立したトランクを持つことによって後席とトランクの間にボディの構造部材の壁ができる。それにより後席の遮音性が高まり、乗員はより快適になる。同時にリアサスペンションの取り付け部の剛性も高まり、走りにも良い影響が表れる。このようにスタイリングと走りすべてにこだわるBMWのエンジニアリングの技術が、このスタイリングから見て取れる」とも語っていた。

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