フォルクスワーゲン ID.3《photo by VW》

フォルクスワーゲンは10月10日、新世代EVの『ID.3』(Volkswagen ID.3)のインテリアに、LEDバーを使ったコミュニケーションシステムを搭載すると発表した。

フォルクスワーゲンが電動化攻勢の中心に据えるのが、「ID.」ファミリーだ。最初の市販モデルとして、『ゴルフ』セグメントに属するコンパクトEVのID.3を2020年に発売する。これに続いて、SUVセグメントには『ID. CROZZ』を投入する予定で、さらにMPVの『ID. BUZZ』を順次、市場に導入していく。

◆モーターは最大出力204ps

ID.3には、電動車専用に新開発された「MEB」(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)車台を使用する。最大出力204psを発生するモーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、後輪を駆動する。モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。

ID.ファミリーとして、最初に生産を開始し、2020年に発売されるのが、フルコネクテッド機能を備えたコンパクトEVのID.3だ。ロングホイールベースと短いオーバーハングが特長で、内燃エンジンが搭載されていないため、前後アクスルを車両のより外側に配置することを可能にしている。

◆ダッシュボード全面のLEDバーが機能に応じて色を変える

フォルクスワーゲンはこのID.3のインテリアに、「インテリジェントライトコンセプト」を搭載する。ドライバーを視覚的にサポートすることを目的にしたLEDバーを使ったコミュニケーションシステムだ。

コックピットの全面に配置されたLEDバーは、機能に応じて色を変えることでドライバーを支援する。ドライバーが運転席に座ると、LEDバーは、車両の駆動システムの準備が整い、車両がロック解除またはロックされたことをドライバーに知らせる。

このLEDバーは、先進運転支援システム(ADAS)やナビゲーションシステムと連携する。ドライバーにブレーキ操作を促したり、電話の着信を通知したりする。ナビゲーションシステムとの連携では、交通渋滞を避けるようドライバーに促す。LEDバーが点滅することによって、ドライバーに車線を変更することを推奨する。また、車両が間違った車線を走行している場合、ドライバーに警告することもできる。

LEDバーは、音声コントロールにも対応する。光信号を送信することで、乗員の声に反応する。音声制御アシスタントが、ドライバーや助手席乗員に応答しているかどうかを示す。

また、LEDバーは、バッテリーが完全に充電されると、緑色になる。ブレーキ操作などの警告は、赤色で表示される。フォルクスワーゲンによると、LEDバーが車両をよりパーソナライズ可能にし、非常にシンプルで直感的なコミュニケーション方法になるという。

◆1回の充電での航続は最大550km

ID.3シリーズでは、バッテリーが他のコンポーネントとともに、車両のフロア下に効率よく搭載される。蓄電容量は、45kWh、58kWh、77kWhの3種類のバッテリーが選択できる。新しい燃費基準のWLTPモードにおいて、330〜550kmの航続を実現する。

ID.3の顧客は、フォルクスワーゲンの充電アプリ「We Charge」に対応した充電ステーションに加えて、欧州全域で可能な限りエコ電力の供給を行う急速充電ネットワーク「IONITY」を利用することができる。出力125kWhの急速充電システムを利用すると、30分以内にバッテリー容量の80%を充電できる

なお、最も容量が少ないバッテリーを搭載したベースモデルのドイツ価格は、3万ユーロ(約357万円)以下となる予定だ。

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