米ポラリス社 スコット・ワイン 会長兼CEO《撮影 小松哲也》

米ポラリス社のスコット・ワイン会長兼CEOは10月1日に都内で会見し、日本法人が同日から輸入販売業務を開始した大型二輪車ブランドのインディアンモーターサイクルについて「数年のうちの1000台以上の販売を目指したい」と述べた。

ワイン会長は日本市場に関して「日本はバイク市場において世界3位となっている。この市場に入らない理由はまずない。(これまで輸入代理店を務めていた)ホワイトハウスが、すでにこのブランドについては造ってもらっている。その意味では我々には良い商品、良いブランドがあるので、それを入れるタイミングとしては最適なものだと自負している」と分析。

その上で「まずターゲットとしては数年のうちの1000台以上の販売を目指したい。さらにそれをできるだけ早いタイミングで倍に増やせればベストだと考えている」との見通しを示した。

インディアンモーターサイクル部門のプレジデントを務めるスティーブ・メネト氏は「我々は、まず日本という市場は非常に経験の深いライダーがたくさんいると考えている。我々は非常に技術、品質に重きを置いているブランドで、そうした商品の特性が日本のライダーの皆さんに必ずや支持頂けるものと思う。強い販売網を構築することによって成功を納めたい」と日本市場に期待を寄せた。

またメネト氏はインディアンモーターサイクルの2020年モデルに関して「ミッドサイズのセグメントでは、『スカウト』の100周年記念モデルを導入する。1919年に初期型スカウトが導入されて、ちょうど100周年になるので、これをモチーフとした特別仕様車を作成した。また『スカウトボバー』に『スカウトボバー トゥエンティ』という新しいモデルを追加する。これによりさらなるボバーのセグメントの成長を狙っていきたい」と紹介。

続けて「ヘビーウェイトでは『ロードマスター』に『ロードマスター ダークホース』という新型機種を導入し、ツーリングモデルのバリエーションを増やす。これまで排気量111キュービックインチ(1811cc)のVツインエンジンを使っていたが、これを同116キュービックインチ(1890cc)に上げて、さらなるパフォーマンスとコンフォートをお客様に提供したい」と述べた。

さらに将来の商品展開については「我々は単なるクルーザーメーカーにとどまるつもりはなく、いろんなセグメントのモデルをこれからも出していく。10月に『チャレンジャー』というモデル名の全く新しい製品を発表する」と明かした。

ポラリス社は、インディアンモーターサイクルのほかにも、スノーモービルやバギー、ポンツーンボードなど様々な製品やブランドを傘下に置いている。ワイン会長は、こうした製品群の日本での展開に関して「まずはスノーモービルが一番可能性があると思う。二輪車と比べると少し小さな市場ではあるが、安定した市場でもあるし、我々は長い歴史を持っているので、非常に自信を持っている。次にティンバースレッドと呼んでいる雪上バイクの組付けキットにも、大きな期待を寄せている」と話していた。

米ポラリス社 スコット・ワイン 会長兼CEO《撮影 小松哲也》 ポラリス社 会見《撮影 小松哲也》 インディアンモーターサイクル部門のプレジデントを務めるスティーブ・メネト 氏《撮影 小松哲也》 インディアンモーターサイクル FTR1200S レースレプリカ《撮影 小松哲也》