安らぎ空間を市販のバッテリーを用いて実現キャンパー鹿児島「remBV」カートラジャパン2019でお披露目。《撮影 中込健太郎》

リチウム蓄電池KULOSなど、キャンピングカーでの電源確保の常識を作ってきた、キャンパー鹿児島。カートラジャパン2019(20〜22日、幕張メッセ)には、新しいバッテリーシステムを搭載した『rem BV』を出展した。

このモデルを作った理由を、キャンパー鹿児島では次のように話す。

「従来のバッテリーシステムのKULOSは、連続充放電回数的に、簡単に寿命を迎えることはありません。まるでリビングにいるように、エンジンを切ったまま家庭用エアコンを10時間以上連続運転させながら、快適に過ごすことができることが魅力です」

「しかし、機械ですので全く壊れないかと言うこともありません。そんなときのメンテナンス、修理・整備では、ユニットを外して丸ごと送ってもらい、その間市販バッテリーで代用と言うわけにはいかない。カートラベルの観点では、KULOS以外の選択肢もあっていい」

rem BVは、リチウムではなく、市販バッテリーで家庭用エアコンを駆動できるようになっている。

「こんなことができるということも大切だが、万が一の事態でリカバリーできるか。旅を中断しないで済むかどうかは、バンライフ、カートラベルと言う観点ではとても重要な要素になってきます」

「remBVであれば、KULOSよりバッテリー寿命は寿命は短いかもしれませんが、旅先でも簡単に入手できる市販バッテリーを使用します。ふつうのカー用品店などで事足りるのです。さらにオプションのトリプルバッテリーなどにすることで、家庭用エアコンを連続7時間程度稼働させることができます」

今まではリチウム蓄電システムを搭載し、諸々オプションを選ぶと、900万円台から1000万円オーバーのクルマも珍しくなかったという。販売現場からも、もう少し低価格帯のモデルを、との声はここ最近では強かったそうだ。

最先端を追求して、出先でも家庭にいるように。そんな快適性も選択肢としてはあっても良いが、移動に限界を設けず、好きな場所に滞在できる。オンもオフも満喫できるトラベルカー。キャンピングカーの一歩先を行くトラベルカーと言えそうだ。

なおキャンパー鹿児島では、来る消費税増税目前の駆け込み需要はほとんど影響がないという。「どのみち安くはない買い物です。お客様がそろそろ買おうかと言うタイミングで選んでくださるので、消費税増税前に駆け込みというのとは異なる消費行動です」。

「もっとも、キャンパー特装ベース車はの到着は、ガソリンエンジン2WD車でも数か月、ディーゼルで4WDとなると8か月くらいという状況も起こり得ますので」

睡眠にこだわったremシリーズの決定版として、コンディショニングマットレスや、レイアウトは従来モデルの魅力を踏襲(カートラジャパン2019)。《撮影 中込健太郎》 一件シンプルだが、設営を要しないダイニングとベッドがあるレイアウトは2人で旅をするのにはある種の理想だ(カートラジャパン2019)。《撮影 中込健太郎》 マットレスを何枚もしいて、というキャンピングカーもあるが、気になる人はそういう継ぎ目も安眠を妨げる原因となるという(カートラジャパン2019)。《撮影 中込健太郎》 幅、高さも十分。収納と、それぞれの家具の使い勝手などにもビルダーの拘りが反映される(カートラジャパン2019)。《撮影 中込健太郎》 remBVはカートラベルを考え抜いた結果生まれた一台だ(カートラジャパン2019)。《撮影 中込健太郎》 簡単な仕組みで、最大限の効果を。足下を温める仕掛け。オイルヒーターのように優しく乾燥させないで車内を温めるそうだ。こちらも間もなくリリース予定とのこと。楽しみだ(カートラジャパン2019)。《撮影 中込健太郎》