東洋ゴム ナノエナジー3 プラス(参考画像)

トーヨータイヤは7月30日、セルビアにタイヤ生産子会社を設立し、同国インジア市内にグループ8拠点目となるタイヤ生産工場を新たに建設、操業すると発表した。

トーヨータイヤはこれまで、ロシアを含む欧州市場に対し、国内工場、マレーシア工場からタイヤの輸出供給を行ってきたが、セルビアの新生産拠点がこれらに代わってその主要な役割を担っていく。製品出荷時の関税面・物流面でのメリットを実現するとともに、グローバルにおけるタイヤ生産供給体制の増強とさらなる最適化を図る。

新工場にはIoTを導入し、自動車の最先端情報が集まる欧州でより洗練された最新鋭のスマート工場の確立を図る。高品質と低コストを両立した競争力のある新しい次元のモノづくりに挑戦し、高品位な乗用車用、ライトトラック用タイヤを、欧州市場内外に向けて供給していく予定だ。

セルビアは、比較的低位な賃金水準で質の高い優秀な人材を持つほか、近年の経済改革や財政健全化、外資企業の相次ぐ投資による自動車産業の集積化、日本との二国間関係強化といった進展が顕著で、欧州の中でもひときわ魅力あるビジネス環境が整ってきている。

新工場の投資金額は3億9050万ユーロ(約488億円)。2020年5月に着工、2022年1月よりタイヤ生産の稼働を始め、2023年夏には年産約500万本(乗用車用タイヤ換算)のタイヤ生産体制を確立する計画だ。