ラストワンマイル物流市場の推移《画像 矢野経済研究所》

矢野経済研究所は、ラストワンマイル物流市場を調査し、分野別の物流スキームと動向、参入企業の動向、将来展望をまとめた。

2018年度のラストワンマイル物流市場規模は、前年度比13.7%増の1兆8300億円と推計した。宅配便がラストワンマイル物流を担う大きなインフラとなっており、宅配便の取扱個数拡大、配送単価の高騰とともに、ラストワンマイル物流市場規模も拡大している。

ラストワンマイル物流市場は市場全体の半数を占める通信販売が拡大傾向と見られることから、これに牽引されるかたちで今後も堅調に推移すると予想している。

2019年度のラストワンマイル物流市場規模は1兆9200億円、2020年度には2兆0300億円と予測する。

一方で、通販市場の荷物量はいずれピークを迎える可能性があり、配送を担う人員不足やドライバー不足に対する根本的な解決策がないことが課題。

今後、IoT、AI、ロボット(ドローン)を活用した新しいアプローチで物流を構築する新規参入事業者が登場することで、課題が解決に向かえば、市場は活性化していく見通し。