ランドローバーは7月4日(日本時間7月4日夜)、英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2019」において、現在開発を進めている新型『ディフェンダー』(Land Rover Defender)の最新プロトタイプ車両を初公開すると発表した。
ディフェンダーは、ランドローバーの第一号車として、1948年にデビューした「シリーズ1」の伝統を受け継ぐSUVだ。高い悪路走破性を最優先に追求したモデルで、その無骨なまでのフォルムと優れたオフロード性能は、世界中で多くのファンに支持されてきた。このディフェンダーの量産は、2016年1月に終了した。
◆ワールドプレミアは2019年後半
新型ランドローバー ディフェンダーは、2019年後半にワールドプレミアされる予定。2020年には、主力の北米市場に投入する計画だ。
新型ディフェンダーは、世界屈指のデザイン、エンジニアリング、テスト施設を有する英国ゲイドンで開発を行っている。生産は、ランドローバーがスロバキアのニトラ市に開設した最新工場で行う予定だ。
ランドローバーは新型ディフェンダーに、まったく新しい内外装デザインや最新のコネクティビティ、先進運転支援システムを採用する。
◆プロトタイプは世界で120万kmをテスト走行
新型ディフェンダーは、ドイツのニュルブルクリンクでのダイナミクス走行に加え、英国イーストナーの泥地や米国ユタ州モアブの険しい岩場、ドバイの砂丘などあらゆる地形で実地テストに取り組んでいる。これにより、他に類を見ない多岐にわたる走破能力と、新たなレベルの快適性、ドライバビリティを追求するという。
すでに、世界各地でのテスト走行距離が120万kmに到達した。さらに、2019年後半のワールドプレミアまでに、新型ディフェンダーは地球上で最も過酷といわれる環境で、4万5000項目ものテストを行う。その舞台は、50度の高温にもなる砂漠から、マイナス40度の北極圏、米国コロラド州ロッキー山脈の標高1万フィートという場所など、幅広い。
◆アフリカではライオンの追跡にも活躍
またランドローバーは、グローバル環境保全パートナーのアフリカ野生動物保護組織「Tusk Trust(タスク・トラスト)」と協力。新型ディフェンダーのプロトタイプ車両をアフリカに持ち込み、最終フィールドテストを実施した。
プロトタイプ車両は、1万4000ヘクタールにおよぶケニアのボラナ野生保護区において、ライオン保護プログラムのサポート車両として使用され、牽引や渡河走行、資材運搬などを行った。ボラナ野生保護区には、平原や深い轍のできた道、岩だらけの急な坂、ぬかるんだ川岸、密林などがあり、新型ディフェンダーの比類ない万能な走破能力が実証できる機会になったという。
このプロトタイプ車両には、専用に開発された「シュノーケル」タイプのエアインテークを装備して、エクステリアにはユニークなカモフラージュを施した。ボラナ野生保護区では、首輪型の無線発信装置を付けたライオンの追跡にも活躍している。
ランドローバーは、7月4日に英国で開幕するグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2019において、新型ディフェンダーの最新プロトタイプ車両を初公開する予定だ。グッドウッドでは1日2回、プロトタイプが観衆の前で走行を行う、としている。
ランドローバー ディフェンダー 新型、最新プロトタイプを発表へ…グッドウッド2019
2019年07月04日(木) 07時30分