汎用・スーパーエンプラ、機能性樹脂世界市場《画像 富士経済》

富士経済は、耐熱性や機械的性質、電気的性質などからハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)を含めた自動車分野、エレクトロニクス分野で需要増加が予想されるエンプラ関連市場を調査し、結果を「2019年エンプラ市場の展望とグローバル戦略」にまとめた。

調査結果による汎用・スーパーエンプラ、機能性樹脂の世界市場は、2018年が1317万トン見込みだったが2022年には1515万トンにまで拡大するよ予想する。

汎用エンプラは、中国や東南アジア、インドを中心に市場が拡大している。中国は様々な工業製品の生産が世界最大であることや各種インフラの整備が途上段階であるため、需要が増加。東南アジア、インドは家電や自動車の現地生産化に伴って需要が拡大している。今後も、中国や東南アジア、インドが市場をけん引し、自動車やエレクトロニクスを中心に需要が増加する見通し。

スーパーエンプラは、耐熱性、機械的強度、耐摩耗性などが汎用エンプラより優れている特性を活かし、自動車、エレクトロニクスから航空宇宙まで、用途の幅が広がっている。今後は、自動車の軽量化・電装化による需要増や、HV、EV専用部品でも需要が増加する見通し。

機能性樹脂は、耐熱ABSとPMMA(ポリメタクリル酸メチル)が市場の大半を占める。耐熱ABSは、主要用途である自動車の生産台数が伸びていることから、需要が増加している。今後は自動車生産台数の増減と連動して安定した成長が予想される。PMMAは今後、自動車や建築材料などの用途で需要が増加する見通し。