ECUの硫黄ガス腐食試験

OKIエンジニアリング(OEG)は、車載機器向け「硫黄ガス腐食試験サービス」を10月4日から開始した。

自動車のエンジンルーム内には、エンジンとさまざまな機器との接続ホースや封止材にゴム部品が使用され、それらのゴム部品には、硬化剤として硫黄が含まれている。ゴム部品はエンジンルーム内の高熱により、硫黄ガスが発生し、近年増加しているECUの電子部品や回路基板を腐食させ接触不良故障の原因となる。

今回、OEGではエンジンルーム内の環境を模擬した腐食試験方式として、小型電子部品向けの「オイルバス方式」と、大型のモジュール・ユニット機器向けの「恒温槽方式」の2方式を独自に開発した。2方式を用いることにより、車載・自動車メーカーは、エンジンルーム内に実装される電子部品や回路基板に対し、実環境に近い環境での硫黄ガス耐性を確認、対策を検討でき、より信頼性の高い製品開発が可能になる。

さらに、OEGが従来から提供している耐水性、耐オゾン性、耐熱性、耐寒性、耐腐食性などさまざまな信頼性環境試験の後続試験として組み合わせることも可能。自社で設備・人的投資をすることなく、自動車搭載部品など電気部品の各種環境試験を一括して効率的に行うことができる。

OEGでは、硫黄ガス腐食試験サービスを、長寿命、高温動作時の信頼性の確保が要求されるECUなどの電子機器・部品メーカー向けに提供。実際のエンジンルームに近い環境での腐食試験により、硫黄ガス対策をサポートする。