坂道に停車していたゴミ収集車が無人の状態で後退し、これを止めようとした作業員が車両と壁の間に挟まれた。サイドブレーキの掛け方が甘かったとみられ、作業員は後に死亡している。

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30日午前11時30分ごろ、神奈川県横須賀市内の市道に停車していたトラック(ゴミ収集車)が無人の状態で滑走。これを止めようとした男性作業員が車両と壁の間に挟まれる事故が起きた。この事故で男性は死亡している。

神奈川県警・横須賀署によると、現場は横須賀市坂本町付近。事故当時はゴミの収集作業が行われており、トラックは坂道となっている市道に停車していたが、バックするようにして坂道を滑走した。

2人の作業員は降車しており、運転席は無人の状態となっていて、38歳の男性作業員が車両を押し止めようとしたが、逆に押し出されてしまい、車両と民家外壁の間に挟まれてしまった。男性は近くの病院へ収容されたが、胸部強打などが原因でまもなく死亡。別の作業員にケガはなかったという。

トラックはマニュアル車で、警察ではサイドブレーキが甘く掛かるなど、停車措置に怠りがあったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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滑走を開始した直後は低速のことが多く、「これならば止められるかもしれない」と思ってしまいがちなのだが、動き出した車両を人力で止めることは不可能だ。動き出してしまったならば、どこかに衝突して止まってくれることを祈るしかない。