ザ・ペニンシュラ東京、オートモビルカウンシルにロールス・ロイス・ファントム2出展《撮影 中込健太郎》

ペニンシュラと言えば香港の高級ホテル。東京にもある。ペニンシュラはロールスロイスの古くからのヘビーユーザーなのだ。オートモビルカウンシル2018の会場には、ザ・ペニンシュラ東京が所有する1934年式ロールスロイス『ファントムII』を出展した。

ザ・ペニンシュラホテルズアシスタントマネージャーの鮫島氏は「ザ・ペニンシュラホテルズとロールスロイスの関係は40年以上にもわたります。専用の仕様に仕立てられ、ペニンシュラグリーンという専用の深いグリーンのボディカラーを纏ったロールスロイスを香港では14台、東京では2台所有して、お客様に利用いただいています。東京・香港・上海・パリは、1934年式のファントムIIを所有しています」と話す。

「ザ・ペニンシュラ東京も昨2017年のラリーニッポンをスポンサードして、このクルマで京都から東京まで、エントラントの皆様と一緒に1100kmをドライブしました。自動車のイベントにも関わる機会が多いのですが、私たちのロールスロイスをご存じでない方が大勢いらっしゃるのも事実です。こうした機会に私たちホテル、そしてこのクルマのことも知っていただきたく、オートモビルカウンシルに参加させていただきました」

ただ、ホテルの案内を見ると、宿泊者が移動で利用できるクルマとして現代のロールスロイスやBMWなどのモデルなどのプランはあるが、写真には写っているもののファントムIIに関しては言及がない。

「このクルマでは、ザ・ペニンシュラ東京で結婚式を挙げてくださる新郎新婦に、挙式の前日にドライブを楽しんでいただいております。私たちからの『ほんのささやかなプレゼント』なのです」と鮫島氏は話す。

「アップデートもされています。例えば、クルマのボンネットの後端に付くランプはもともとガス灯でしたが、電球タイプに交換されていますし、後席の足元には冷蔵庫が新設されています。また、室内、後席左側のピラーに送受話器がついていて、実際に通話できるようになっています」

このクルマの運転をもっぱら担当しているドライバーもいて、日常点検やメンテナンスもしているそうだ。

東京・香港・上海・パリのザ・ペニンシュラホテルズには1934年式ファントムがあるそうだ。《撮影 中込健太郎》 ザ・ペニンシュラ東京開業時に香港かから移譲されたて以来日本にいるのだそうだ。l《撮影 中込健太郎》 昨年のラリーニッポンでもエントラントと一緒に走行。《撮影 中込健太郎》 時が止まったような、とはこのことを指すのではないだろうか。《撮影 中込健太郎》 Cピラーに相当する、後席の横はプライバシーが守るように壁になっている。そこにかけられている古風な受話器。ブルートゥースを接続すると通話ができるというのだから驚きだ。《撮影 中込健太郎》 限りなくクラシックながら、ほころびや、経年感はみじんも感じない。たぐいまれなクラシックカーだ。《撮影 中込健太郎》 このクルマに乗りたいと言っても、お金を払って乗れる宿泊プランなどはない。《撮影 中込健太郎》 電気式の冷蔵庫も新設されている。《撮影 中込健太郎》 ペニンシュラのクルマであることを示す紋章。車体に対してはとても小さいが、しっかりと真ん中に掲げられていた。《撮影 中込健太郎》 当時もっともタフなクルマの一台。それがロールス・ロイス。《撮影 中込健太郎》 ザ・ペニンシュラ東京で挙式すると、ホテルからこのクルマでのドライブがプレゼントされる。フライングレディーが二人の新しい人生の船出へと導く。《撮影 中込健太郎》 このガス灯もアップデートされ電球タイプに変更されているそうだ。《撮影 中込健太郎》 古いのではなく「今もなお現役」というアピールを感じる運転席。《撮影 中込健太郎》 リアバンパーにもRRのマークが。《撮影 中込健太郎》 これほどまでに過去を見る感じにならないクラシックカーはまれである。《撮影 中込健太郎》