20世紀ミーティング 2024秋季嶽宮 三郎

新潟県三条市のミズベリング三条で10月13日、「20世紀ミーティング2024秋季 クラシックカー&バイクの集い」が開催され、全国各地から4輪車と2輪車合わせて約160台が集まった。昭和レトロ体験施設「KYOWAクラシックカー&ライフステーション」の運営。

参加資格は、2000年(平成12年)前後までの初年度登録車両(2輪・4輪共通)で、車検通過仕様であること。ちょっとレトロな車とバイクのオールジャンルミーティングを楽しむというのが骨子だが、今回は全日本ダットサン会が加わるなど、より充実した展示内容となった。

同会から参加したのは4台。佐々木徳治郎会長が積載車で持ち込んだのは、ダットサン『17型フェートン』(1938年)。まだ陸運支局名もない「5」から始まる東京ナンバーがそのまま付いており、動態保存されている貴重な車両だ。腕木式の方向指示器(アポロ)や、右からブレーキ、アクセル、クラッチと並ぶペダルレイアウトなど、現代のクルマとの異なりように驚く見学者が続出。佐々木会長は様々な質問攻めに合い、ひとつひとつ丁寧に答えていた。

会長がフロントグリル下部に開けられた穴にクランク棒を入れて回し、エンジンを始動させるデモンストレーションを行うと、集まった来場者たちからバンザイが起きるほどの人気ぶり。「お客さんの層が素晴らしい! 知識が豊富ですね。初めての参加でしたがここでやれたのは幸せ。私も結構興奮しました!」と、開会式でいきなり万歳三唱をした佐々木会長も嬉しそうだった。

ダットサン『1000』(1958年)は前回からも参加した車両。こちらは関東から全国各地へと元気いっぱい走り回っており、今回も自走してきた。ほとんどノーマル状態を保った初代『シルビア』(1966年)と、こちらもなかなか希少な“4メリ”こと『スカイライン』4ドア2000GT-X(1973年)も兵庫県から自走するなど、良好なコンディションぶりであった。

恒例の「わたしの愛車紹介」では、4輪、2輪とも、アクセルをあおってエンジン音を聞かせるブリッピングが行われた。こちらも大人気。紹介・解説のMCと共に来場者たちが次から次へと移動した。

「多摩5」ナンバーを付けたトヨタ『パブリカ』(1967年)は、パタパタという空冷エンジン独特の乾いた音を響かせた。周囲も興味津々。オーナーは「こんなに(アクセルを)煽ることはないんですけどね」と苦笑していた。

この隣に展示された2台の『カローラ』は、パブリカの次の兄貴分となったトヨタの大衆車。1969年式の初代4ドアセダン、1973年式の2代目2ドアデラックスともに、ノーマル状態を美しく保っていた。

2代目カローラのオーナーは19歳。免許を取って初めての自分のクルマで、この8月に購入したばかりだという。屋内に保管されていた個体で、「テンバーブラウン」と呼ばれた外装色や内装、純正フォグランプなど当時のまま。2ドアセダンというのが何ともシブい。自宅のある会津から車両のある山梨に積載車で取りに行くため準中型免許も取得したという熱の入れよう。「初めての重ステですが普通に走ります。窓を開けてドアに肘をかけたときの高さがちょうど良いんです」と、気に入っている様子だった。

2輪の愛車紹介では、前回に続いてモータサイクルジャーナリストの小林ゆきさんがMCを務めた。自らも鈴鹿サーキットなどを走っていたカワサキ『GPZ900R』レーサー(1986年)とスズキ『ミニタン』(1977年)をフォルクスワーゲン『ヴァナゴンGL』(1996年)に積載して展示。GPZは1989年に新車購入し、走行距離が26万km超えというから驚く。レーシングスーツ姿でばっちりとキメた小林さんもバイク愛好家などから様々な質問を受けていた。

特別展示されたのは、龍谷大学のモーターカー『KV-40クラスマシンRE-24』。2022年に龍谷大学の先端理工学部生で結成された「Ene-1 Challenge」に参加するチーム「Ryukoku Racing」で造られた車両で、2024 Ene-1 GP MOTEGIでは大学生部門で優勝している。Ene-1は、自作の電気自動車でタイムや距離を競うレース。動力源はパナソニックの充電式単3電池「エネループ」40本だけだ。全長3m、重量32kg、最高速度は76kmという。こちらも注目を浴びていた。

この日は、三条市図書館等複合施設「まちやま」で「昭和レトロ×地域おこし協力隊マーケット」を同時開催。クラシックカーの展示されるミズベリングを結ぶシャトルバスとして、懐かしのボンネットバスが大活躍した。茨城県つくば市のNPOバス保存会が所有するボンネットバスのうちの1台で、かつて三重交通で路線バスとして運行されていたいすゞ『BXD30型』(1966年)だ。映画「フラガール」などで使用されたという。乗客たちはニコニコしながら乗り降りしていた。

秋晴れとなったこの日のミズベリングの来場者数は9500人(主催者調べ)。まちやまを含めると計1万2000人の人出でにぎわった。無事にイベントを終え、「KYOWA-」の松井義敬代表は「佐々木会長を始めとする全日本ダットサン会の皆様には感謝感謝。エントリー者の愛車への熱意や見学者の自動車・バイクへの憧れと情熱、三条市および三条市民の協力があっての事と感謝しております」と、ほっとした様子。「日本に残された数少ないメイドインジャパン産業であるオートモーティブは日本再生、地方創生の要です。微力でも文化普及に努めたいと思います」と、さらなる開催に意気込んでいた。

次回は2025年4月13日に開催予定。

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