優勝した#19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)《撮影 益田和久》

三重県・鈴鹿サーキットで4日、SUPER GT第3戦の決勝レースが行われた。レース終盤に発生したアクシデントにより赤旗中断となりレースはそのまま終了。#19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)が優勝した。

台風の影響により金曜日は大雨となった鈴鹿サーキットだったが、3日土曜日は晴れ渡り、風は強いもののドライコンディションで公式予選が行われた。GT500クラスのポールポジションを獲得したのは#36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)。以下#19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)、#100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)と続いた。

4日日曜日も天候は晴れ。絶好のレース日和で決勝レースが行われた。レース距離は約450km、77周。スタートで上位に順位の変動はなかったものの、3位STANLEY NSX-GTとその後ろの#1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)、#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)、#16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)、#17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)は僅差でのバトルとなった。

全車の1回目のピットストップが終わった35周目、WedsSport ADVAN GR Supraがトップに立ち、MARELLI IMPUL Zが2位、3位は8番手スタートから追い上げてきた#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)。ポールポジションから序盤トップを走行していたau TOM'S GR Supraは4位にダウンしていた。

2回の給油義務がある450kmレース、2度目のピットストップは41周目のMARELLI IMPUL Zを皮切りに続々と行われた。55周目には12番手スタートからピットストップのタイミングを後ろにずらし、上位進出を目指した#3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)を除いた全車が2度目のピットストップを完了。これでNiterra MOTUL Zがトップに立ったが、実質上の優勝争いは2位走行中のWedsSport ADVAN GR Supraとその約3秒後方を走行するau TOM'S GR Supraに絞られた。

ところが58周目、シケイン手前で大きなアクシデントが発生。ドライバーは無事救出されたが、マシンが大破しコースに散乱したためレースは赤旗中断となった。そして再開されることなく終了。この時点でトップを走行していたNiterra MOTUL Zは2度の給油義務を消化していないため、競技結果に60秒加算され4位に降格し、2位を走行中だったWedsSport ADVAN GR Supraが優勝となった。2位はau TOM'S GR Supraでトヨタ勢のワンツー。3位には昨年の覇者、MARELLI IMPUL Zが入った。

■GT300クラスは16番手スタートから1周目にピットストップを行ったBMWが優勝
ポールポジションは#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)、以下#11 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/石川京侍/塩津佑介)、#60 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)、#2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)の順でスタートしたGT300クラス。上位にはスタート直後の順位変動はなかったが、後方では16番手スタートの#7 Studie BMW M4(荒聖治/柳田真孝)、20番手スタートの#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)、24番手スタートの#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/松井孝允)が1周終了時点で1回目のピットストップを行った。

2周目には4位走行中のmuta Racing GR86 GTがピットストップを行い、この4台が早めのピットストップで最後方から比較的空いているスペースでの走行を選んだ。この作戦は成功し、全車の2度目のピットストップが終了するとStudie BMW M4がトップ。2位はmuta Racing GR86 GT、3位は埼玉トヨペットGB GR Supra GTという順位になった。この3台は終盤、1秒以内の差で激しい優勝争いを繰り広げたが、赤旗中断によりそのままの順位でレースが終了。優勝はStudie BMW M4、2位muta Racing GR86 GT、3位埼玉トヨペットGB GR Supra GTという結果になった

次戦、SUPER GT第4戦は約2ヶ月の間が空き、8月5日、6日の日程で富士スピードウェイを舞台に開催される。

■SUPER GT第3戦鈴鹿、GT500クラス決勝結果(トップ10)
1. #19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)
2. #36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)
3. #1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)
4. #3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)
5. #100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
6. #14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
7. #16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)
8. #24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)
9. #17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)
10. #38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)

■SUPER GT第3戦鈴鹿、GT300クラス決勝結果(トップ10)
1. #7 Studie BMW M4(荒聖治/柳田真孝)
2. #2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)
3. #52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)
4. #56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(JP・デ・オリベイラ/名取鉄平)
5. #11 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/石川京侍/塩津佑介)
6. #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)
7. #60 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)
8. #10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)
9. #30 apr GR86 GT(永井宏明/織戸学/上村優太)
10. #20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎/山田真之亮)

GT500クラス表彰式 (暫定結果での表彰のため、実際の順位と違います)《撮影 益田和久》 2位の#36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)《撮影 益田和久》 3位の#1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)《撮影 益田和久》 4位の#3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)《撮影 益田和久》 5位の#100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)《撮影 益田和久》 スタートシーン《撮影 益田和久》 GT300クラス優勝の#7 Studie BMW M4(荒聖治/柳田真孝)《撮影 益田和久》 GT300クラス2位の#2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)《撮影 益田和久》 GT300クラス3位の#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)《撮影 益田和久》 GT300クラス表彰式《撮影 益田和久》