芸備線の普通列車。同線は広島都市圏の下深川〜広島間で輸送密度が8000人キロを超えていることから、路線全体の輸送密度は1106人キロとなっているが、全体の7割は1000人キロ以下と厳しい数字が続いている。《写真提供 写真AC》

JR西日本は10月5日、2021年度の区間別平均通過人員(輸送密度)を公表した。

それによると1日1kmあたりの利用者数が10万人以上の線区は、東海道・山陽本線の京都〜姫路間、大阪環状線・天王寺〜新今宮間、JR東西線(京橋〜尼崎)、阪和線天王寺〜日根野間と近畿圏が占めており、最大は東海道本線大阪〜神戸間の28万8227人キロだった。

逆に2000人未満の線区は次のとおりとなっており、2020年度と同様、中国地方の線区が大半を占める結果となった。

なお、2000人未満線区の収支率などの経営状況については11月頃の公表を予定している。

JR西日本で最大の輸送密度を誇る東海道本線(JR神戸線)大阪〜神戸間。《写真提供 写真AC》 JR西日本における2021年度の輸送密度2000人未満線区(数字の単位は人キロ、低い順に表示)。オレンジ色部分は国土交通省の「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」であり方が問われている1000人未満線区。ワースト1の芸備線東城〜備後落合間は、2020年度の9人キロから若干増加し、2桁となっている。《資料作成 佐藤正樹(JR西日本公表資料を基に抽出)》