優勝したミツバイク《撮影 竹内英士》

31日に開催されたEne-1 Challenge鈴鹿のKV-Motoは、開催初年度から負け無しのミツバイクが堂々の8連覇を飾った。

これまでのKV-BIKEは名前を変え、今年からKV-Motoとして開催されることになった。レギュレーションも車両最低重量の規定がないDiv1と、車両最低重量15kg以上のDivNEXTに分けられた。

それ以外は大きな変化はなく、市販の自転車をベースとし、モーターで走行するように改造を施した車両が用いられる。動力源はKV-40と同じく単三電池40本。競技は東コースを逆走で1周するタイムアタックと、同じく東コース逆走で30分のレースを行い、それぞれの順位に与えられたポイントの合計で争う。

タイムアタックではDivNEXTの長野県飯田OIDE長姫高校原動機部が3分45秒612のトップタイムを記録。これまで初開催から7連覇を飾っている王者ミツバイクは車両重量の軽いDiv1ながらも、3分57秒323で2位にとどまった。

これで長野県飯田OIDE長姫高校原動機部は20ポイントを獲得。ミツバイクは19ポイント。しかし30分レースは優勝が30ポイント、2位が25ポイント与えられるので、勝ったほうが総合優勝となる。実際はクラスが違うためどちらが勝っても賞典には影響はないが、これまで7連覇しているミツバイクにとっては負けられない戦いとなる。

30分レースがスタートすると、すぐにミツバイクがトップに浮上。長野県飯田OIDE長姫高校原動機部は追いつけない展開となった。過去には電池のエネルギーを使い果たし、最後のラップは押して歩く状態での優勝争いとなることもあったが、今では足を使って進むことは許されていないため、互いにエネルギーマネジメントをしながらの走行を強いられる。その状態でもミツバイクは毎ラップ最速タイムを更新する走りを見せ、長野県飯田OIDE長姫高校原動機部との差を広げていった。

最終的にミツバイクが7周を走って優勝。長野県飯田OIDE長姫高校原動機部は6周にとどまり総合2位。この結果、ミツバイクが初開催以来負けなしの総合8連覇を飾った。

ライダーを務めた磯村翼さんは「新たに車両を作って完璧な状態に仕上げて来ましたが、自分の問題がどうなるか不安でした。でも勝ててよかったです。学生の皆さんもいいタイムが出るようになってきて、いつかはこの座が脅かされる時が来ると思うので、これからも車両も自分自身もより速く走れるように努力を続けます」と語った。

長野県飯田OIDE長姫高校原動機部は総合2位でDivNEXT優勝。以下、Div1クラス2位の長野県工科短大D、Div1クラス3位の近大高専ものづくり工房、DivNEXTクラス2位の近大高専ソーラーカー・EV部と続いた。

■KV-Moto Div1クラス結果(トップ5)
1. ミツバイク
2. 長野県工科短大D
3. 近大高専ものづくり工房
4. 富山県立魚津工業高校電気工学部Bチーム
5. 魚工OBチーム

■KV-Moto DivNEXTクラス結果(トップ5)
1. 長野県飯田OIDE長姫高校原動機部
2. 近大高専ソーラーカー・EV部
3. 弓削商船Y3S
4. 長野県工科短大E
5. 愛知総合工科専攻科HB2

KV-Moto Div1クラス表彰式《撮影 竹内英士》 KV-Moto DivNEXTクラス表彰式《撮影 竹内英士》 優勝したミツバイクのゴールシーン《撮影 竹内英士》 総合2位(DivNEXTクラス優勝・高校生部門)の長野県飯田OIDE長姫高校原動機部《撮影 竹内英士》 総合3位(Div1クラス2位)の長野県工科短大D《撮影 竹内英士》 DivNEXT高校生部門2位の堺市立堺高等学校科学部2《撮影 竹内英士》 30分レーススタートシーン《撮影 竹内英士》