優勝した木本製作所《撮影 竹内英士》

鈴鹿サーキットで31日、単三電池40本のエネルギーで鈴鹿サーキットを3周走ってそのタイムを競うEne-1 Challenge KV-40の競技が行われ、100チームが参加。木本工作所が4連覇を飾った。

KV-40は単三電池40本のみを動力源とし、車輪を3つ以上持つ車両で鈴鹿サーキット国際レーシングコース5.807kmのタイムアタックを3回行い、その合計タイムを競う競技だ。競技が始まったら充電や電池交換は行えない。

今年レギュレーションが変わり、最低重量に制限がないKV-1クラスはDiv1と改められ、それに最低重量が35kgに制限されているKV-2クラスのうち、一般部門がDiv1+(プラス)としてDiv1に組み込まれた。KV-2クラスのうち学生部門はDivNEXTとなり、それぞれのDiv総合と、一般部門、大学・高専・専門学校部門、高等学校部門、中学生部門に分けて賞典が与えられる。

1回目のアタックは先に並んだ順での出走となるが、3連勝中の木本工作所は誰よりも早く並び、一番前を確保。「なんとしても1番先に、あとから走る誰よりも速く走りたかった」と代表の木本貴志さんは意気込んだ。1番にコースに出ると一気に加速し、5分32秒469を記録。2位の長野県飯田OIDE長姫高校原動機部Bに対し、21秒も速いタイムを記録した。

2回目のアタックで木本工作所は5分43秒550を記録。1回目22秒遅れの3位だった404ecorunが迫ったが、8秒遅れのタイムだった。

「まだ勝てると決まったわけではないので、慎重に、でも速く走ります」とコメントしてマシンに乗り込んだドライバーの坂田文哉さんは3回目のアタックも5分54秒486と6分を切るタイムを記録し、他を圧倒。長野県飯田OIDE長姫高校原動機部Bはリタイヤ、404ecorunは6分2秒787と及ばず、木本工作所が4連覇を決めた。

「試走会の日が雨で新しく改良したところを試すことが出来ず、昨年のマシンのままで走りましたが、しっかりデータがあるマシンだったのが良かったのだと思います。また来年以降も勝ち続けますよ」と木本さん。KV-40、4連覇の貫禄を見せた。

2位は404ecorun。木本工作所に3周で約40秒の差をつけられたが、コンスタントにタイムをまとめて2位表彰台に上がった。3位は長野県飯田OIDE長姫高校原動機部A。リタイヤしたBチームに代わって3位表彰台の座を射止めたとともに、高校生部門の優勝を勝ち取った。DivNEXTクラストップは長野県飯田OIDE長姫高校原動機部C。最低重量が決められ重いマシンながらも、総合で9位に入る活躍を見せた。

■KV-40 Div1クラス結果(トップ5)
1. 木本工作所
2. 404ecorun
3. 長野県飯田OIDE長姫高校原動機部A
4. 東郷アヒルエコパレーシング
5. ぷりんPOWER by THK

■KV-40 DivNEXTクラス結果(トップ5)
1. 長野県飯田OIDE長姫高校原動機部C
2. 広島県立技術短大 EV-Project B
3. 堺市立堺高等学校科学部
4. 兵庫県立武庫荘総合高等学校
5. 兵庫県立尼崎高等学校

KV-40 Div1クラス表彰式《撮影 竹内英士》 KV-40 DivNEXTクラス表彰式《撮影 竹内英士》 優勝した木本製作所のチェッカーシーン《撮影 竹内英士》 2位の404ecorun《撮影 竹内英士》 3位(高校生部門1位)の長野県飯田OIDE長姫高校原動機部A《撮影 竹内英士》 高校生部門2位の福岡市立博多工業高等学校B《撮影 竹内英士》 高校生部門3位の星翔高等学校電気自動車研究部C《撮影 竹内英士》 優勝した木本製作所のメンバー《撮影 竹内英士》 中学生部門優勝の天栄中エネワンカーChallenge2022《撮影 竹内英士》