(イメージ)《photo by Scania》

排出ガス・燃費試験の不正に関する調査で、スカニア・ジャパンから一部問題があったとの報告が国土交通省にあった。国交省が7月12日に発表した。

日野自動車の排出ガス・燃費試験の不正を受けて国土交通省は、トラック・バスを製造・販売している他の大型車メーカー7社に対して同様の不適切な事案の有無について調査・報告するよう指示した。期限までに6社が問題なしと公表したが、スカニアジャパンだけが調査に時間がかかっていたとして報告を遅らせていた。

今回、スカニアジャパンは、2014年9月〜2018年9月までの大型トラック・バスに搭載されているエンジン4機種の型式指定申請で、スカニア本社の長距離耐久試験に問題があることが判明したと報告。具体的には5000km、4万km、8万km、12万km、16万km、20万km、22万kmを走行した時点で排出ガス測定を2回以上行う必要があるところ、1回しか測定していなかった。また、2機種について初回は5000km(プラスマイナス500km)で排出ガス測定しなければならないところ、6100kmで排出ガス測定した。

スカニアジャパンでは、規定の内容を十分理解していなかったことが原因で、故意ではないとしている。排出ガス測定値が低いことから、基準適合性に問題はないと見ているが、実証試験で問題がないことを確認するまでの間、自主的に出荷を停止するという。国内で該当するエンジンを搭載している車両は1155台。

国土交通省では報告内容を精査し、実証試験の確認を実施して、その結果を踏まえて適切に対応するとしている。