プライベートジェットをイメージした「走るスイートルーム」をコンセプトにしたN100系の最上級車「コックピットスイート」の7人用個室。面積は11平方mと私鉄特急最大で、飾り照明を日光東照宮の陽明門の柱に刻まれた「グリ紋」を想起させるデザインとすることで、日光らしさを演出。モダンかつ温もりがある空間を提供するという。《画像提供 東武鉄道》

東武鉄道(東武)は4月25日、2023年に導入する新型『スペーシア』N100系のインテリアを発表した。

N100系は6両編成で、東武日光方から1号車がカフェカウンターがある「コックピットラウンジ」、2号車が「プレミアムシート」、3・4号車が「スタンダードシート」、5号車が「ボックスシート」と「スタンダードシート」、6号車が7人用個室と4人用個室からなる「コックピットスイート」となる。

最上級車両は6号車の「コックピットスイート」で、前位の7人用個室では前面展望や側面展望を楽しめる。1号車の「コックピットラウンジ」は日光金谷ホテルや日光に残るかつての大使館別荘をモチーフにしたカフェラウンジ的スペースで、「コックピットスイート」と同様に前面・側面展望を楽しめる。

N100系は4本24両が導入される予定で、100系と比べ40%の二酸化炭素(CO2)削減を図るとともに、日光線(下今市〜東武日光)と鬼怒川線(下今市〜新藤原)では、2022年度中にも運行に使用する電力を化石燃料を使用せずに発電したことを証明するFIT非化石証書付き電力に置き換えられることから、CO2排出量を実質的にゼロとするカーボンニュートラルな運行を行なうとしている。

「コックピットスイート」の後位に併設されている4人用コンパートメント。ソファはコの字型で、テーブルはレイアウトを変更できる可変型。《画像提供 東武鉄道》 4・2・1人掛けのソファーが並ぶ「コックピットラウンジ」。《画像提供 東武鉄道》 前位側から見た「コックピットラウンジ」。《画像提供 東武鉄道》 「コックピットラウンジ」に併設されているカフェカウンター。《画像提供 東武鉄道》 2+1配置の「プレミアムシート」。シートピッチは現行の100系より広い1200mm。JRの一般的なグリーン車より広い。《画像提供 東武鉄道》 「プレミアムシート」の構造。新幹線のグランクラスと同じくバックシェルが付いており、後列に気兼ねなくリクライニングできる。リクライニングは東武初の電動式。《資料提供 東武鉄道》 2+2配置の「スタンダードシート」。シートピッチは現行の100系と同じ1100mm。《資料提供 東武鉄道》 「スタンダードシート」の構造。《資料提供 東武鉄道》 横幅が800mmとなるゆとりの1人掛け「ボックスシート」。パーテーションが付いた半個室タイプ。《画像提供 東武鉄道》 N100系のレイアウト。総座席数は212。全車に除菌消臭機能持つ空気清浄機を搭載し、感染防止に努めるとしている。《資料提供 東武鉄道》 「Connect & Updatable〜その人、その時と、つながり続けるスペーシア〜」 をコンセプトにしたN100系のエクステリアデザイン。塗色は日光東照宮の陽明門・唐門・御本社に塗られた『胡粉(ごふん)』の白を、窓枠は鹿沼に伝わる組子や竹編み細工をイメージしている。《画像提供 東武鉄道》 現行の100系『スペーシア』。2021年6月にリバイバルしたデビュー時カラー。《写真提供 東武鉄道》