
ウクライナの軍需メーカー連合のウクロボロンプロムは2月27日、世界最大の航空機「An-225“ムリア”」が侵攻したロシア軍によって破壊された、と発表した。ムリアは24日に首都キエフ近く、ホストーメリにあるアントノフ空港に駐機していた。
ロシア軍はムリアをウクライナ航空技術のシンボルとして攻撃した、とウクロボロンプロムは伝える。ソビエト連邦だった当時のウクライナで開発され、現在もウクライナのアントノフ航空が運用するムリアは、世界最大の商用貨物機だ。1機しかない同機は、250トンのペイロードと合わせて世界で最も重い離陸重量を誇っていた。レストアには5年の時間と30億USドル=約3500億円の費用がかかると見積もられており、ウクロボロンプロムは、ムリアの修復はロシアに費用を出させる、と述べている。
24日朝のロシア軍の侵攻時、ムリアはホストーメリの空港で定期整備中であり、飛び立つことができなかったという。アントノフ航空によると、1基のエンジンが修理のために分解されていたという。
「ムリア」の名前は、ウクライナ語で「夢」を意味する。
<追記> ウクロボロンプロムは続報として、空港がロシア軍に占拠されているため、ムリアの状況、修復の可能性とそのコストについては不明、としている。









