明治産業は、全国の自動車メカニックを対象としたエーミング作業のトレーニング「Seiken ADAS プロショップ」を今春から開始する。
同社は昨年12月に「ADASエーミング・トレーニング」がテュフラインランドジャパンから「エーミング技術エキスパート認定トレーニング」として日本で最初に合格したと発表した。これにより、トレーニング修了者は「エーミング技術エキスパート」として認定される。
◆エーミング作業の課題
先進安全技術を搭載した自動車の普及に伴い、各種センサーの機能を校正するためのエーミング作業が必要となっている。これに伴い、2020年4月から特定整備制度がスタートしたが、スペースや機材の問題で正しいエーミング作業を行うことのできる整備工場が少ないことが課題となっている。
そこで、エーミング機材を揃えるのが難しい整備工場の駆け込み寺として、エリアごとにエーミング作業のできる”プロショップ”が必要となる、という考えのもと、トレーニングサービス「ADASエーミング・トレーニング」の提供を開始する。
◆「ADASエーミング・トレーニング」とは
今回、テュフ ラインランド ジャパンから認定されたトレーニングは、レーンキープアシストシステムや自動ブレーキ等の運転支援技術に使用されるセンサの校正作業を正確で早く、簡単に行える技術者を養成するトレーニングメニューとなっている。一回の参加人数は10〜20名を想定していて、トレーニングは基本的にSeiken e-Garageトレーニングセンター(神奈川県大和市)で実施する。
カーメーカーごとに異なるADASシステムの名称や作動についての理解を深めつつ、「Seikenエーミングモニター」や「Mahle Digital ADAS」などの機材を使用した診断方法および故障トラブルシューティングの実践トレーニングを受講できる。
◆eラーニングを取り入れることでより効率的に学べる
研修効率を考え、基礎知識についてはゲーム感覚で学ぶことができるElectude(エレクチュード)社の自動車専用e-ラーニングシステムを活用。トレーナーは受講生の進歩や苦手な分野などを確認することができるため、それぞれに合わせた指導が可能となる。
将来的には、遠方の整備工場向けにADASエーミングプロショップの出張トレーニングなども検討しているという。また、大型車向けのスキャンツールが揃い次第、大型車向けのプロショップも準備する方針を示した。
同社は今後、ADASエーミングプロショップをはじめとしたトレーニングサービスを展開することで、全国の整備工場をサポートしていく。
エーミング技術のエキスパートを養成、明治産業がトレーニングサービスを今春から開始
2022年01月14日(金) 10時00分