日産 ノートオーラ《写真撮影 雪岡直樹》

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が1月5日に発表した2021年の新車販売統計(速報)によると、総台数は前年比3.3%減の444万8340台となった。マイナスは3年連続で、500万台割れは2年続きになった。

21年の新車販売は、前半の1〜6月がいずれも前年同月を上回る回復を見せたものの、逆に7月からは前年同月に届かないまま終わった。半導体不足に加え、夏場からはコロナ禍による東南アジア諸国からの部品調達に大きな影響が出たことによる。

総台数のうち登録車は2.9%減の279万5818台で、4年連続のマイナスだった。日本の乗用車メーカーのブランド別では、前年に落ち込みが大きかった日産と三菱のみが、それぞれ3.0%増、25.4%増とプラスを確保した。トヨタ(レクサス含む)は2.2%減と、ほぼ横ばいの実績だった。

一方の軽自動車は3.8%減の165万2522台となり、3年連続のマイナスになった。メーカー別では全社が前年を下回った。年間の販売シェアはダイハツが32.2%で、2015年から7年連続でトップを守った。2位のスズキは30.8%、3位のホンダは18.5%だった。

12月の新車総販売は前年同月比11.4%減の33万6442台となり、6か月続けてのマイナス。うち登録車は10.2%減の21万8782台で4か月連続のマイナス、軽自動車は13.6%減の11万7660台と7か月連続の落ち込みだった。各社とも半導体不足を主因に生産が制約されており、新車の供給不足が続いている。22年も新車市場を500万台ラインに復元させるには、相当厳しい情勢となっている。

三菱 アウトランダーPHEV《写真提供 三菱自動車》 ダイハツ・タント《写真提供 ダイハツ工業》 スズキ・スペーシアギア《写真提供 スズキ》