ドゥカティ・ムルティストラーダ V4 パイクスピーク《photo by Ducati》

ドゥカティ(Ducati)は10月28日、「ドゥカティワールドプレミア2022」において、『ムルティストラーダ V4 パイクスピーク』を発表した。

この新型モーターサイクルは、『ムルティストラーダ V4 S』のスポーティなキャラクターをさらに引き上げたモデルだ。その特長は、専用のライディングポジション、オンロード用のスポーツタイヤを履いた17インチフロントホイール、片持ち式スイングアーム、オーリンズ製サスペンション、新しい「レースライディングモード」にある。

ムルティストラーダ V4 パイクスピークは、史上最もスポーティな『ムルティストラーダ』、と自負する。それだけでなく、クロスオーバーセグメントにおいて、最もパワフルなモデルになるという。

◆17インチホイールと専用のライディングポジション

新しい「パイクスピーク」カラーは、「デスモセディチGP'21」のカラーとグラフィックからヒントを得ている。スポーティなキャラクターを強調するために、カーボンファイバー製の幅広いコンポーネントと、低い位置に設置されたダークスモークタイプのフロントスクリーンが装着された。パッセンジャーシートはツートンカラーで、上部には「V4」のロゴが配されている。

17インチのフロントホイールによって、優れたレスポンスとシャープな走りを追求する。鍛造アルミ製ホイールにより、軽量化と同時に、ダイナミックな挙動がさらに強化されているという。V4パイクスピークの鍛造ホイールは、ムルティストラーダ V4/V4 Sの鋳造ホイールと比較して2.7kg軽量で、車両全体で4kgの重量削減に貢献している。

スポーティで軽快なライディングを実現するため、ムルティストラーダ V4 パイクスピーク専用のライディングポジションが設定された。ハンドルバーやフットペグなど、主要な寸法やエルゴノミクスを見直すことによって、さらにスポーティな走行フィール、アスファルトにおけるダイナミックなライディングがもたらされるという。

◆排気量1158ccのV4エンジンはセグメント最高の170ps

オンロードとサーキットにおけるパフォーマンスを向上するために、電子制御システムにアップデートが施された「V4グランツーリスモ」エンジンを搭載している。

このエンジンは単体重量が66.7kgと、『パイクスピーク1260』の2気筒エンジンよりも1.2 kg軽量で、コンパクトな設計とした。排気量1158ccのV型4気筒ガソリンエンジンは、セグメントで最高の170ps/10500rpmパワーと、12.7kgm/8750 rpmのトルクを獲得する。

そのスポーティなキャラクターは、レブリミッターに採用されたレーシングストラテジー、より素早いギアチェンジとアグレッシブなシフトダウンに対応するクイックシフターに加え、ハイパワーモードにおけるよりダイレクトなスロットルレスポンスによって強化されている。

◆ムルティストラーダ初のオーリンズ製電子制御サスペンション

ライダーのライディングスタイルに合わせてサスペンションを電子的に調整することが可能なオーリンズ製エレクトロニックサスペンション「Smart EC 2.0」を、ムルティストラーダとしては初めて搭載する。このサスペンションは、ライダーのライディングスタイルに合わせて、サスペンションを調整できる「イベントベース」モードが備わる。

ドゥカティのスーパースポーツバイクからフィードバックされたこのテクノロジーは、V4パイクスピークのレーシングポテンシャルをフルに発揮するために、レースライディングモードと初めて組み合わされた。

また、ウィリーコントロール、クイックシフター、ABSなどのエレクトロニクスシステムも、スポーティな走りを実現するために、キャリブレーションが見直された、としている。

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