ポールスターが2024年までに発売する新型電動3車種《photo by Polestar》

ボルボカーズ傘下の高性能車開発メーカーのポールスター(Polestar)は9月27日、新型電動3車種を2024年までに発売すると発表した。

◆ブランド初の電動SUVが『ポールスター3』

ポールスターの市販車第1弾は、高性能プラグインハイブリッド(PHV)クーペの『ポールスター1』だった。第2弾の『ポールスター2』は、ポールスター初のピュアEVで、テスラ『モデル3』などと競合するミッドサイズEVスポーツセダンだ。

2024年までに発売する新型電動3車種のうちの1台が、『ポールスター3』となる。ブランド初の電動SUVとして開発が進められている。ボルボカーズから供給される車台は、完全な電動化のためにゼロから設計された新世代のEVアーキテクチャになる。ポールスター3では、エアロダイナミクス性能が追求されるという。

コネクティビティの面では、インフォテインメントシステムにグーグル(Google)の「Android Automotive OS」を採用する。安全性を重視した自動運転機能も搭載される予定だ。ポールスター3の生産は、ボルボカーズの米国サウスカロライナ工場で行うことが決定している。

◆次世代4ドアEV『プリセプト』の市販版を開発中

2024年までに発売する新型電動3車種のうちのさらなる1台が、コンセプトカーの『プリセプト』の市販バージョンだ。プリセプトは、次世代の4ドアEVグランドツアラーを提案したデザインスタディだ。車名の「Precept」は、先駆ける、を意味する「Pre」に、コンセプトを合わせた造語となる。ポールスターによると、将来のビジョンを示すコンセプトカーになるという。

プリセプトでは、フロントフェンダーを上下に2分割し、上側のフェンダーをボンネットと一体設計とした。これにより、エアロダイナミクス性能が向上し、車両の航続が延びるという。リアでは、ワイドなライトブレードが車両の幅全体に広がっている。

前輪後方のエアダクトは、ホイールハウスからの空気の排出を促進し、車両側面の空気の流れを最適化する。後輪の前後にあるエアダクトは、ブレーキの冷却とホイールハウスの減圧に貢献している。22インチのホイールも、エアロダイナミクスを追求したデザインだ。CピラーのLEDサイドマーカーには、充電状態を表示する。

◆フロントグリルに安全センサーなどを内蔵

フロントグリルは、ポールスターの「SmartZone」に置き換えられた。エンジン冷却用の空気を導入する必要のないEVのため、フロントグリルには、安全センサーなど先進運転支援システム(ADAS)用のテクノロジーが組み込まれる。

フロントグリル部分の透明なパネルの向こう側には、長距離と中距離の2つのレーダーセンサーと高解像度の広角カメラを装備した。ガラスルーフの上には、自動運転用のLiDARセンサーが取り付けられた。最新のLEDヘッドライトは、さらにダイナミックなデザインに進化している。

大容量のバッテリーパックは、3100mmのホイールベース間にレイアウトした。長いホイールベースは、低いルーフにもかかわらず、大容量バッテリーの搭載とインテリアスペースの拡大を可能にした。この4ドアのグランドツアラーは、後席の足元と頭上の空間を確保しながら、低く洗練されたシルエットを追求している。

◆グーグルと共同開発するAndroid搭載インフォテイメント

ポールスターのプリセプトでは、縦向きの大型15インチタッチスクリーンが、12.5インチのドライバーディスプレイと照明付きのブレードでつながり、デジタルコックピットを構築する。ポールスターのエンブレムが、後席のヘッドレストの間のスウェーデン製クリスタルの中に、ホログラフィックで浮かんで見えるようにした。

また、アイトラッキングにより、車両がドライバーの視線をモニターする。それに応じて、画面のさまざまなコンテンツを調整できる。さらに近接センサーが、運転中のセンターディスプレイの使いやすさを向上させる。この15インチの大型デジタルインターフェイスは、ドライバーを認識し、デジタルキーによって設定や個人コンテンツの認証を行う。駐車中や充電中には、ビデオストリーミングサービスが利用できる。

グーグルの「Android」を搭載した次世代のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)は、ポールスターとグーグルとの緊密なコラボレーションから生まれた。ボルボカーズはグーグルと提携し、アンドロイドを搭載したインフォテイメントシステムに、「グーグル・アシスタント(Google Assistant)」、「グーグル・マップ(Google Maps)」、「グーグル・プレイ・ストア(Google Play Store)」を組み込んでいる。ボルボカーズとグーグルは、過去数年にわたり、共同開発を進めてきた。

この新しいシステムによって、グーグルのオープンソースのアンドロイドプラットフォーム、「アンドロイド・オートモーティブOS(Android Automotive OS)」を車載化し、グーグル・マップやグーグル・アシスタント、自動車用アプリなどのサービスを、リアルタイムで更新できるようになる、としている。

左から、ポールスター1、ポールスター2、ポールスターが2024年までに発売する新型電動3車種《photo by Polestar》 ポールスター3《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》 ポールスター・プリセプト《photo by Polestar》