マクラーレンオートモーティブは6月1日、レゴ(LEGO)グループと提携を結び、マクラーレン『エルバ』(McLaren Elva)の「レゴ・スピードチャンピオン」を全世界で発売した。
エルバは、マクラーレンの最上位に位置する「アルティメットシリーズ」のニューモデルだ。2シーターのオープンコックピットを備えたロードスターになる。生産台数は149台限定。エルバは、フロントウインドスクリーン装着車を選択することもできるが、レゴ・スピードチャンピオン仕様では、フロントウインドスクリーン未装着車をモチーフにしている。
◆815馬力ツインターボで0〜100km/h加速3秒以下
実車のエルバのミッドシップには、4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。このエンジンは『セナ』用がベースだ。ただし、最大出力は800psから815psへ、15ps強化された。最大トルクは81.6kgmで変わっていない。トランスミッションは、7速デュアルクラッチを組み合わせた。
また、「M1A」と呼ばれるカーボンファイバー製シャシーは、551kgと非常に軽量とした。この効果で、動力性能は、0〜100km/h加速3秒以下、0〜200km/h加速は6.7秒と、世界屈指の性能を可能にしている。
◆専用のカーボン製シャシーとボディ
エルバは、専用のカーボンファイバー製シャシーとボディを備えた2シーター車で、ルーフ、フロントウインドスクリーン、サイドウィンドウは未装備とした。フルオープンコックピットとしたのは、公道とサーキットの両方で、比類のない運転の喜びを提供するための選択という。
低いフロントノーズと盛り上がったフロントフェンダーは、前方の視界を確保する。大型のカーボンファイバー製リアフェンダーは、ドアからリアデッキに向かって流れる。格納式ロールオーバープロテクションシステムを採用することにより、リアのツインバットレスの高さを最小限に抑えている。
乗員は必要なら、ヘルメットを着用することもできる。しかし、キャビン上部のデザインを工夫することにより、ドライバーと乗員を包み込むような安全性を追求している。
◆世界初のアクティブエアマネジメントシステム
エルバには、世界初のアクティブエアマネジメントシステム「AAMS」が採用された。このシステムでは、フロントノーズから取り入れられた空気が、乗員の前方のクラムシェルから出て、コックピットの上に誘導されて、後方に流れる。上下するカーボンファイバー製デフレクターも備えている。AAMSが作動している場合、デフレクターはボンネットアウトレットの端で150mm上昇して、低圧ゾーンを生み出す。
リアには、アクティブリアスポイラーを装備した。高さと角度が調整でき、空力バランスが最適化される。エアブレーキ機能は、高速走行からのブレーキングに貢献する。ディフューザーは、アクティブリアスポイラーと連動する。床下は、完全に平らな設計とした。ディフューザーには、排気管を狭めることなく気流を導く垂直のフェンスを備えている。リアバンパーサイドエクステンションと組み合わされて、空力効率をさらに向上させる。
◆エルバのディテールを全263ピースのレゴブロックで再現
マクラーレンオートモーティブは、レゴグループと提携を結び、マクラーレンエルバのレゴ・スピードチャンピオンを6月1日、全世界で発売した。エルバのワイドなシャシー、2シーターのオープンコクピット、AAMSのエアベントなどのディテールを、全263ピースのレゴブロックで再現している。
レゴ・スピードチャンピオンのエルバは、全長160mm、全幅70mm、全高40mm。細部まで手の込んだレプリカは、どこから見ても目を見張る完成度で、組み立てる興奮、飾る楽しみを兼ね備えている、と自負する。
また、レゴ・スピードチャンピオンのエルバには、レーシングスーツとヘルメットに身を包み、レンチを持ったマクラーレンドライバーのミニフィギュア1体が付属する。そのモデルとなったのは、マクラーレンオートモーティブのアルティメットシリーズのチーフ開発エンジニア、レイチェル・ブラウン氏だ。
同氏は『セナGTR』などのモデルのプログラミングに携わるとともに、2021年1月に発売された「LEGO Technic」のセナGTRのデザインや制作のサポートを手がけた。彼女が担当するのは、エルバを含むマクラーレンのアルティメットシリーズ。構想段階から製造まですべてに関わり、サーキットでのテスト走行や風洞での空力テストなども担当している。
なお、レゴ・スピードチャンピオンのエルバは6月1日、LEGO.comやレゴストアのほか、世界中の量販店で発売されている。
フロントガラスや屋根がないマクラーレン『エルバ』、レゴブロックでリアルに再現…全世界で発売
2021年06月02日(水) 21時30分
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