ボルボカーズのスウェーデン・トースランダ工場《photo by Volvo Cars》

ボルボカーズ(Volvo Cars)は5月26日、スウェーデンのトースランダ工場がボルボカーズとして初めて、完全にクライメートニュートラルな自動車生産拠点になった、と発表した

ボルボカーズは、工場が使用する電力や暖房によって、大気中への温室効果ガスの排出量がトータルで増加しないことを記録した場合、その製造拠点を完全なクライメートニュートラルとみなしている。

ボルボカーズで最古のトースランダ工場は、2008年からクライメートニュートラルな電力を使用している。また、暖房もクライメートニュートラルのものを使用。工場の暖房の半分はバイオガスで、残りの半分は産業廃棄物の熱を利用した地域暖房を主な供給源としている。

クライメートニュートラルになる以外にも、トースランダ工場は常に、エネルギーの使用量を削減している。2020年に目標とした業務改善を行った結果、年間で約7000MWh(メガワット・アワー)のエネルギー削減に成功した。これは、スウェーデンの一般家庭450軒分の年間エネルギー使用量に相当する。

今後、同工場では、照明や暖房システムなどの効率化をさらに進め、2023年までに年間およそ2万MWhの省エネを実現する予定だ。これらのエネルギー削減は、ボルボカーズが2025年に製造ネットワークで生産される自動車1台あたりのエネルギー使用量を、30%削減するという高い目標を達成するための一部という。

さらに、ボルボカーズは、現地で独自の再生可能な発電能力を開発する予定。同社は、2025年までに全世界の製造拠点をクライメートニュートラルにするという目標に向けて大きく前進した、としている。

ボルボカーズのスウェーデン・トースランダ工場《photo by Volvo Cars》 ボルボカーズのスウェーデン・トースランダ工場《photo by Volvo Cars》