TOYO TIRES(トーヨータイヤ)は5月14日、2021年1〜3月期(第1四半期)の連結決算を発表。北米市場での好調な販売などにより、営業利益は前年同期比83.1%増の127億0200万円となった。

タイヤ事業の売上高は前年同期比7.5%増の777億4100万円、営業利益は同78.3%増の131億9100万円となった。

北米市場での市販用タイヤは、「オープンカントリー A/T III」や「ニットー リッジグラップラー」など大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤに加え、乗用車用タイヤ、トラックバス用タイヤと全カテゴリーの販売が好調で、販売量、売上高ともに前年度を大きく上回った。しかし、欧州市場では、需要回復傾向にはあるものの、前年末から継続しているコンテナ不足による物流遅延の影響、および供給絞り込みにより、販売量、売上高ともに前年度を大きく下回った。

新車用タイヤは国内で前年を上回ったが、北米では前年を大きく下回った結果、全体の販売量は前年並みとなり、売上高は前年度をやや下回った。

国内市場における市販用タイヤは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の一時的な落ち着きによる需要増加に加え、新商品「プロクセス CL1 SUV」を中心としたSUV用タイヤの販売に注力したことで、販売量、売上高ともに前年度を上回った。

全体では売上高が同6.9%増の877億4400万円、営業利益は同83.1%増の127億0200万円、経常利益は同328.3%増の160億0700万円、純利益は同467.6%増の121億5300万円となった。

通期の業績予想については、第1四半期連結累計期間に為替差益を計上したこと等により、経常利益を464億円(前回予想比37億円増)、純利益を289億円(同25億円増)に上方修正。売上高、営業利益については、特に北米市場におけるタイヤの需要が好調である一方、足元における原材料価格の高騰、コンテナ不足による海上運賃の値上がり、新型コロナウイルス感染症の経済活動への影響について依然として不透明な状況であるとし、前回発表時の予想、売上高3720億円、営業利益440億円を据え置いた。