ルノー・トゥインゴ Z.E.《photo by Renault》

ルノーグループ(Renault Group)は3月18日、使用済みEVバッテリーに含まれるレアメタルをリサイクルするために、新たな提携を結ぶと発表した。

ルノーグループが提携を結ぶのは、ヴェオリア(Veolia)、とソルベイ(Solvay)の2社だ。ヴェオリア と ソルベイは 2020年9月、コンソーシアムを設立した。ここに、ルノーグループが加わる。バッテリーの化学的抽出に関するソルベイのノウハウに、リチウムイオンバッテリーの解体とリサイクルにおけるヴェオリアが持つ10年の経験を組み合わせて、EV用電池のリサイクルを強化していく。

EVの台数は2020年の1000万台から、2030年までに世界中で1億台を超えると予想されている。調達されたバッテリー素材への安定したアクセスを確保することは、戦略的課題になっているという。

3社は、コバルト、ニッケル、リチウムなどのバッテリー素材の安全で持続可能な供給源の確立を目指している。3社は、使用済みEVのバッテリーの収集から解体、金属の抽出、精製まで、バリューチェーンの各ステップでそれぞれの専門知識を活用し、バッテリーのリサイクルプロセスを強化することで、この目標を達成する計画だ。

ソルベイとヴェオリアの技術により、以前は冶金用途にのみ適した形で回収されたレアメタルが抽出され、新しいバッテリーで再利用できる高純度金属に精製される。これにより、将来のEVバッテリーの環境への影響が低減されるという。

3つのパートナーは、すでに実験を開始している。フランスにデモ工場を設置して、使用済みEVバッテリーからレアメタルを取り出し、精製する作業を進めている。

ルノー・カングー Z.E.《photo by Renault》 ルノーのEV、ゾエ《photo by Renault》