CEATEC 2021《図版提供 JEITA》

電子情報技術産業協会(JEITA)は3月17日、22回目となる「CEATEC 2021」の開催概要説明会をオンラインで行った。今回は幕張メッセ会場(千葉市)とオンラインでの開催で、しかもプレ、リアル、アフターの3ステップで会期は5月下旬から11月30日となる。

「新型コロナウイルス感染症の脅威が続いており、今年10月の幕張メッセ会場での開催についても、予断を許さない状況にあるのは確かだ」とエグゼクティブプロデューサーの鹿野清氏は冒頭の挨拶で述べ、こう続けた。

「CEATEC 2020は完全なオンライン開催で、好きな時間にどこからでも来場ができ、会場のキャパシティに限定されないコンファレンスの聴講など、オンラインならではの優位性を確認することができた。その一方で、リアルの会場でしか実現できない新製品や新たな技術に触れることや、会場の熱気を感じたいといった声も多かった」

そこで、今回はオンライン会場と幕張メッセ会場でのリアル開催の特徴を生かし、サイバーとフィジカルのそれぞれの優位性をシームレスに統合する革新的展示会を目指すことになった。これは、2022年以降にもつながる新たな展示会の姿を追求するものになるという。

幕張メッセでのリアル開催は10月19〜22日の4日間だが、初めてのプレイベント開催を5月下旬からリアル会期前まで行い、また昨年に引き続きアフターイベントを10月23日〜11月30日に開催する。一度登録すれば、幕張メッセ会場とオンライン会場のいずれにも参加できるそうだ。もちろん幕張での会期中はリアル会場とオンライン会場での同時開催だ。

「オンラインの優位性をフルに活用し、ニューノーマル社会における重要課題の解決に向けて、6カ月にわたり連続したメッセージを発信することになる。また、出展者が出店目標の達成に向けて、オンライン会場、幕張メッセ会場、さらには両会場と言った最適な選択ができるようにメニューを用意している」と鹿野氏は説明する。

幕張メッセでの会場では、ソサイエティ5.0の実現に向けた、あらゆるソリューションや製品全般を展開する「トータルソリューションエリア」、ソサイエティ5.0の実現を支える電子部品や電子デバイスおよびソフトウェアなどのテクノロジーを展開する「デバイス&テクノロジーエリア」、次世代モビリティやスマートファクトリー、スマートホームなどの「テーマエリア」、未来を担う国内外のスタートアップ企業や海外諸機関のパビリオンを複合的に展開する「Co-Creation PARK」の4つの展示エリアとなっている。

もちろん幕張メッセ会場では、新型コロナウィルスの感染防止対策を来場者や出展者、運営関係者などに徹底し、非接触による入退場のシステムなども導入する。また、会場内の通路幅をできる限り拡張するそうだ。

CEATEC 2020のオンライン開催では、専用サイトを延べ15万人以上が訪問し、東海や近畿など関東以外からの参加や朝方の閲覧が増え、来場者の幅が広かったそうだ。リアルとオンライン開催のCEATEC 2021は、どんな結果になるか気になるところだ。

CEATEC 2021《図版提供 JEITA》