トヨタ自動車東日本(大衡工場・岩手工場)で生産されるトヨタ・ヤリスクロス《写真提供 トヨタ自動車》

東京商工リサーチは3月9日、2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年を迎えることから東北6県への進出企業調査を実施してその結果を発表した。

東北6県以外に本社を置き、東北6県に支店、営業所、工場などの事業所を設けた企業は1万7046社で、事業所総数は4万5287件。10年間で企業数・事業所数ともに25%以上増加した。2011年調査の1万3553社から10年間で、企業数が3493社、事業所数が9232件それぞれ増加した。

進出企業の約7割は関東に本社を置き、東北6県では宮城県が全事業所の約4割を占める。2011年以降、東北6県への新設立法人は、復興への動きが活発だった2013年をピークに減少へ転じている。

進出企業の産業別では、最多が製造業の4615社で全体の27.1%を占めた。次いで、サービス業他で3895社、卸売業の3244社が続く。

東北は、自動車、半導体などの工場集積地で、協力企業を含め製造業が多く集まり、全産業の約3割を占めた。2012年7月にトヨタ自動車系列の車両組立・部品メーカー3社の合併で誕生したトヨタ自動車東日本は、宮城県内に大型工場を新設し、自動車関連部品メーカーの進出を牽引した。

業種別では、最多が産業機械器具卸売業の542社。次いでソフトウェア業の474社、一般貨物自動車運送業の442社の順。

東日本大震災後に東北6県に進出した企業の概要《画像提供 東京商工リサーチ》 東日本大震災後に東北6県に進出した企業の概要《画像提供 東京商工リサーチ》