コンチネンタルのRecogni社への出資イメージ《photo by Continental》

コンチネンタル(Continental)は2月23日、Recogni社に出資した、と発表した。同社は、高度な自動運転に求められる人工知能(AI)をベースにしたリアルタイム物体認識のための半導体を手がけている。

コンチネンタルによると、自動車の計算能力の必要性は着実に高まっているという。数年前には、毎秒数メガバイトのセンサーデータを分析する必要があったが、今後数年間で、その数値は毎秒数ギガバイトに増加する見通し。また、車線逸脱警報システムはこれまで、モノクロカメラのみを必要としていた。しかし、将来の自動運転車は、レーダー、カメラ、LiDARなどの20を超える高解像度の車両周囲センサーを同時に使用する必要がある。

コンチネンタルは近い将来、Recogni社のプロセッサをコンチネンタルの高性能車両コンピュータやその他のアプリケーションに組み込む計画だ。これにより、高度な自動運転に必要なセンサーデータを、高速処理することを目指す。

コンチネンタルは戦略的投資家として、Recogni社のチップ開発を促進するために、AI、車両センサー、先進運転支援システム(ADAS)の分野に投資を行う。新しいプロセッサは、最小限のエネルギー消費で、車両のコンピューターが車両の周囲をすばやく認識できるようにし、自動運転の基盤を構築するという。

コンチネンタルは、より高速なチップが、ネットワーキング、自動化、自動運転に必要。チップ設計の分野での研究、NVIDIAなどの大手チップメーカーとの戦略的提携、Recogni社への出資を通じて、センサーモジュールや制御ユニット用の高度なプロセッサの需要を満たす第一歩を踏み出した、としている。

コンチネンタルの自動運転技術開発車両《photo by Continental》 コンチネンタル、自動運転のAI研究プロジェクト「PRORETA 5」(参考)《photo by  Continental》 コンチネンタルの自動運転EV(参考画像)《photo by Continental》