インフィニティ QX60 新型のプロトタイプ《photo by Infiniti》

日産自動車の海外向け高級車ブランド、インフィニティは2月11日、新型『QX60』(Infiniti QX60)のプロトタイプの写真を公開した。

インフィニティは2012年12月、新たなネーミング手法を導入し、全車が車名に「Q」を付することを決定した。これに従い、7名乗りのラグジュアリークロスオーバー車のインフィニティ『JX』が、車名をQX60に変更した。

現行QX60は2013年春、米国で開催されたニューヨークモーターショー2013でワールドプレミアされた。2016年1月、デトロイトモーターショー2016では、現行QX60がデビューから約3年を経て、初の大幅改良を受け、改良新型が発表されている。

今回発表されたのは、新型QX60のプロトタイプの写真。市販モデルは2021年後半、北米で発売される予定だ。

◆空力性能の高い力強いシルエットを追求

現行QX60はファミリー層に人気があり、広々としたパッケージングと独自の快適な3列シートで知られている。新型のプロポーションには、こうした強みを残しながらも、より空力性能の高い力強いシルエットでモデルを変革したいというインフィニティの思いを反映しているという。

フロントには、インフィニティの代名詞でもある「ダブルアーチ」グリルを採用する。サイドから見ると、力強い水平のボンネット、力強いフェンダー、長いホイールベースが特長だ。緩やかに傾斜したAピラー、次第に細くなる涙のしずくのような形のグラスハウスが、流れるような洗練された輪郭を生み出している。高いショルダーラインは、重心を上げて見せる効果を発揮するという。

◆3.5リットルV6は最大出力295hp

パワートレインには、3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンを搭載する。最大出力は295hpを引き出す。トランスミッションは新開発のZF製9速ATを組み合わせる。これにより、パワーと燃費、レスポンス、洗練の理想的なバランスを実現することを目指している。

新しいパワートレインを得る新型QX60は、3.5リットルV6エンジンと9速ATの幅広いテストとチューニングにより、パワフルでありながらリラックスした乗り心地をドライバーに提供するという。

北米の開発チームは、新型QX60のプロトタイプのハンドルを握って数千時間、数十万マイルを走行し、レスポンス、機能、乗り心地、ハンドリングなどのチューニングに取り組んでいる。インフィニティのアリゾナテストセンターのエンジニアは、デスバレーなどの気温50度を超える高温下において、新型QX60をテストしている。

新開発の9速ATは、より大きなギアレシオを備えている。これにより、ユーザーは自信を持ってレスポンスの高いスタンディングスタートパフォーマンスを実現できるという。9速ATは、高速道路での燃費向上効果も発揮する。

ギア比のワイド化により、インフィニティのエンジニアは、パフォーマンスや乗り心地も向上させる。新しい9速ATのギアチェンジは滑らかで、インフィニティのアクティブトルクマウントによって、キャビンの外側のエンジン振動を遮断し、静粛性を引き上げているという

◆シフトバイワイヤーでセンターコンソール周辺のスペースを拡大

インテリアでは、シフトバイワイヤーシステムの採用により、センターコンソールの周辺のスペースを拡大する。この部分には、5つの選択可能なモード(標準、ECO、スノー、スポーツ、パーソナル)を切り替えるドライブモードセレクターが配置される。

なおインフィニティは、パワフルな3.5リットルV型6気筒エンジンと洗練された9速ATの組み合わせにより、QX60の顧客が求めるジェントルな走りを実現することを目指す、としている。

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