ブリヂストンとNRGene社、新天然ゴム資源「グアユール」のゲノム配列を解読《図版提供 ブリヂストン》

ブリヂストンは1月20日、ゲノムのビッグデータ・ソリューション企業であるNRGene社との共同研究により、新天然ゴム資源「グアユール」の複雑なゲノム配列を高精度に解読することに成功したと発表した。

グアユールは、パラゴムノキに代わる新たな天然ゴムの資源として注目を集めている。熱帯で育つパラゴムノキと異なり、乾燥地帯で育つグアユールの実用化が可能になれば原材料供給源の多様化が実現。現在の天然ゴム産出地域への一極集中の緩和につながると期待されている。ブリヂストンは、タイヤ材料として実用化すべく、グアユール由来のゴムの生産性向上や物性改良に向けた研究開発を推進している。

今回、NRGene社との共同研究により遺伝子情報が可視化されたことで、植物体中のゴム含有量など、重要な形質の遺伝的背景の理解を深めることが可能となり、生産性の高いグアユールの育種を加速させることが期待される。今後、プロセスの最適化による物性改良やアプリケーション(用途)開発の成果と組み合わせることで、2020年代にグアユールゴムのタイヤ材料としての実用化を目指す。