マクラーレン・セイバー《photo by McLaren》

マクラーレンオートモーティブの米国ビバリーヒルズ部門は12月22日、マクラーレン『セイバー』(McLaren Sabre)を発表した。米国市場向けに限定15台が生産される予定だ。

セイバーは、マクラーレン『セナ』をベースに、マクラーレンスペシャルオペレーションズ(MSO)が手がけた特注のハイパーカーだ。マクラーレンビバリーヒルズは、15人の顧客のうち、最初の顧客に車両を引き渡した。セイバーの開発は、15名の顧客が参加して進められたという。

◆伝説のF1ドライバーの故アイルトン・セナの名前を冠したスーパーカーがベース

マクラーレン セナは、伝説のF1ドライバー、故アイルトン・セナの名前を冠したスーパーカーだ。ミッドシップに4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最大出力800ps、最大トルク81.6kgmを発生する。このスペックは、マクラーレンの内燃エンジン搭載の市販車としては、史上最強だった。トランスミッションはパドルシフト付きの7速デュアルクラッチを組み合わせている。

また、第3世代の「カーボンファイバーモノケージ」の採用をはじめ、すべてのボディパネルをカーボンファイバー化した。これにより、車両重量は『マクラーレンF1』(1993〜1998年)以来、最も軽量な1198kgとした。パワーウェイトレシオは、およそ1.49kg/psだ。

マクラーレン セナの動力性能は、0〜100km/h加速が2.8秒、0〜200km/h加速が6.8秒。最高速は340km/hに到達と、世界屈指の性能を備えたスーパーカーだった。

◆4.0リットルV8ツインターボはセナよりも35ps強力

このセナをベースに、MSOはセイバーを開発した。セイバーは、エアロダイナミクス性能を高めた専用デザインのボディをまとう。フロントスポイラー、サイドスカート、大型リアウイング、ディフューザーなどを専用デザインとした。セイバーは米国市場向けに設計されており、米国当局の認証を取得しているという。

セイバーは、マクラーレンオートモーティブ史上、最も強力なノンハイブリッドのパワートレインを搭載する。セナ用の4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンには、専用チューニングが施されており、最大出力は800psから835psへ、35ps引き上げられた。最大トルクはセナ用の81.6kgmから変わっていない。

パワーアップした4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジン得て、セイバーの最高速はセナの340km/h を10km/h上回る350km/hに到達する。この最高速は2シーターのマクラーレン車としては、史上最速という。

◆15名の顧客が開発プログラムに参画

セイバーの開発プログラムにおいては、マクラーレンMSOが顧客と共同で作業を進めた。限定生産される15台には、それぞれ顧客の好みを反映させたパーソナライズが施されるという。

セイバーの顧客には、プロトタイプバージョンによるプライベートテストドライブの機会が設けられた。顧客はサーキットでの開発テストにも参加した。15名の顧客は、プロドライバーの指導を受けながら、開発プロトタイプ車を1日に複数回、運転することがマクラーレンから特別に許可された。

また、サーキット走行から戻った後、顧客はビデオチャットを通じて、デザインとエンジニアリングチームに直接フィードバックを提供した、としている。

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