コンチネンタルが開発している工場向け自動運転輸送車両《photo by Continental》

コンチネンタル(Continental)は12月10日、工場内の生産の効率を高めるために、最先端の自動運転輸送車両を開発していると発表した。

たとえば、ブレーキシステムの生産工場では、自社開発された自動運転の無人搬送車(aAGV)が、1トンを超える重量物を輸送している。

コンチネンタルは、独自のaAGVの開発に大きな可能性を見出している。開発段階の最初のロボット車両は現在、出発地と目的地の間で自動走行し、ブレーキシステム用の素材を運んでいる。aAGVは進行方向を理解し、障害物を柔軟に回避する。

aAGVの開発においては、とくに乗用車向けの先進運転支援システム(ADAS)の技術が導入された。レーダー、カメラ、超音波、ライダー(LiDAR)などの信頼性の高い自動車向けセンサーなどのノウハウが、aAGVの開発において生かされている。

無人搬送車は、デジタル化された工場の素材の流れに重要な役割を果たす。フォークリフトの運転や輸送の高速化を図り、手動作業を削減する。現在、一般的な移動ロボットは自動運転ではなく、プログラムされた開始位置と目標位置の間の固定ルートを移動するものが主体。これに変更を加えるには、複雑な再プログラミングに時間を要し、工場の改修に追加のコストが必要という。

コンチネンタルは、aAGVが世界中で利用可能になることを目指す。コンチネンタルは、aAGVの量産を、テスト終了後に計画している。後日、コンチネンタルは他社にも、システムを提供する予定、としている。